自称阪神タイガース評論家（跡地）

　それにしても二軍もよくわからないことが多い。交流試合に今季一軍出場やそれに準ずる試合に出ている田上、野原祐 、中谷が出ているのだが、これはなんで？その一方でまだ出場の見込みが立たず、徐々にできることを増やす段階の城島は二軍戦に出場し、ヒザを痛めて今季絶望だとか。他にも、交流戦で阪口内野手に捕手をやらせる実験をしたり（先日復帰と伝えられていた廣神はどうしたのだろう）、こないだ完封勝ちした清原が脇腹を痛めたりと、あまり芳しくない話題が多かったみたい。
（岡本育子の小虎日記）

　先発久保が８回までドラゴンズ打線をゼロに抑える好投。キレも制球も悪い方だったと思うが、その分慎重に投げていたし、いつものことながら、打たれてもＯＫという割り切りの上でガンガンいくところと、押したり引いたりしているように見せながら実は勝負していないところと、確実にアウトをとるところのメリハリが利いた賢い投球だった。素晴らしい結果を残したのに勝ち投手になれず、試合も勝てずで本当に気の毒だった。

　120球を越えた球数からして９回の交代は間違いではないし、藤川という選択も予定通り、型通りで問題はない。ここは和田ＵＲＭ采配うんぬんではなく、守護神たる藤川が責任を果たして、並みの投手なら「先に動いて流れが変わってしまう」というところに立ちはだからなければいけなかった。

　結果１失点。もちろん並みの投手ならもう１，２点取られていただろうから、そこは並みじゃなかったけれど、８回までの久保の慎重さとリスクを計算したような投球と比べると単調で、あっさり点を取られてしまった印象だ。ちょっとしたスキをつかれて、鈍足ながら走塁センスがある山崎に左中間割られずに二塁打にしてしまった大和→鳥谷の中継プレー、ガチガチシフトを敷くでもなく、藤川の直球という武器がありながら、簡単にバントで三塁に進められたしまったプレー、「初球から行くと決めていた」平田にフルスイングさせてしまった投球、まるで久保のあきらめない粘りの投球が無意味になってしまったようで残念だった。

　こういうのが「勝った負けた」より大事なことだと思うのだ。今や藤川だって打たれる。並みの投手ではないが、絶対的な投手ではない。それはそれでしょうがないことだ。打たれたという結果よりも、０−０のままベンチに下がった久保の気持ちをしっかり引き継いで、同じような慎重さとメリハリをつかって、１球１球にベストを尽くして欲しかった。

　ま、言うのは簡単でね、藤川も０で抑えた久保の後で、重圧を感じながら思うような投球ができなかったのだろう。慎重にという気持ちが「打てる球」になったのかもしれない。
　運動を司る「気持ち」は強気＆大胆でいい。ただし戦術選択、判断をする「頭」は慎重に丁寧に…こちらはむしろもっとベンチの配慮があってもよかった。

　攻撃は９回ウラを迎えるまで、１，３，４，５，６回に走者を合わせて６人出したが、すべて二死からだった。それだけバッテリーに上手く抑えられたということだろうが、ソトにずいぶん楽に投げさせてしまった。
　上本、大和でもっといやらしさを出さないとね。特に大和は上から叩こうという気持ちが強すぎると、上体がかぶってしまうような動きが加わって、バックスピンをかけるようなコンタクトになって、フライになってしまう。わかっちゃいるけど試合になると出てしまうこの悪癖を早いとこ解決しないと持ち味が消される。大和は右足で打たないとね。

　９回の俊介と新井と柴田、それと代打の選択もろもろについては「知ってた」。新井がどうこうの前に、本当は俊介でバント失敗だから。そこを忘れてもらっちゃ困るよ。シフト敷かれても成功させるバント技術あるんですか？シフトを敷かせないとか、裏をかくという気配がなかったら守るのは簡単なんじゃない？チャンスで「よーし、やっときたきたっ！」っていう気持ちの盛り上がりをベンチから作っていかないと、たとえ一死二三塁にできても、点入らないよ、きっと。裏目が出てるワケじゃないよ、全然違う。相手の「表目」に自分から向かっていってるんだよ。