自称阪神タイガース評論家（跡地）

　この週末（マツダ）と来週末（甲子園）に行われる「コスプレ企画」。ホームのカープが青いビジター用を着て、ビジターのタイガースが白を着た。もっともそのユニを着ていた1937（昭和12）年の頃は、ホーム＆ビジター用というものがなかったということで、タイガースは靴下だけ変えるみたい。
http://hanshintigers.jp/news/topics/info_2376.html
　靴下といえば、こういう企画の時はちゃんとパンツと靴下も当時のように再現して欲しいよね。ロングじゃなくて。
【参考】
　・初年度シーズンの有名なポスター
　・春秋制で秋季リーグの覇者として全日本職業野球選手権争覇戦を制した時の有名なチケット

　それにしても、こういう時は本当にタイガースを誇らしく思う。このペットマークの素晴らしさ。この流行りすたりの激しい世の中で、こんなに意匠を大切にしてもらえるというのはスゴイこと。そして長い歴史を背負った名門球団であることを再認識できるだろう。

　さて厳しい残暑の中、バリントン、メッセンジャーの投げ合い。残暑もきついが、ちぐはぐとブレと裏目の１０残塁もきつい。メッセンジャーは本当に投げても投げても、おまけにこの日は犠飛で打点をあげても勝利投手になれず気の毒だなあ。

　例によって前日の「若さ」は「対左投手特別思いつきオーダー」にすぎなかったようだ。
　この期に及んで、まだ腰のハリを訴えて休んでいた金本を抹消できないんだな、結局。せいぜい「並みの打者」の成績を期待して、だましだまし出すことに意味はない。金本をスタメンで出すなら、相手投手が怖がるような状態にまで上げてからだ。体調を万全にすればその可能性がないことはない。しかし瞬発力や動体視力が衰えている中で、次世代の選手が成長のために使うべき枠をあてるワケだ。しかも守備走塁のマイナス分を打力でカバーしなければいけないのだから、本来めちゃくちゃハードルが高いはず。そういう捉え方をタブーにしちゃいけない。「金本１０日間の抹消」は、その当たり前のことを皆が認識できるチャンスだったのにね。

　一方で一軍に上げたブラゼルは代打ですら使われない。来季契約する気がなく、右投手相手でも代打でも使う気がないのなら、ベンチに置いていても意味がない。枠の無駄遣いだから、大和らをスタメンにした時、足りなくなる守備走塁要員でも上げた方がいい。ブラゼルも腐ることなく二軍で調子を上げて、ホームランも打てる状態にあったのにね。

　いくら「目先の試合第一」でも、外国人については来季契約するのかしないのか、するのならどういう使い方をする予定なのかに沿って起用しないと。くすぶっている中堅どころも同様で、「来季戦力外候補」の戦場を仕掛けてやらなきゃいけない。口では「この試合の勝利」といいつつ、お客に気取られないようにちゃんと来季、将来のことを見据えて立ち回るのがいい球団だ。

　上本はすくすく伸びている。良太と坂が主軸を打てるように、正しく課題を与えること。監督が理想とするチームの、理想の主軸打者とは何かがしっかりしていないとね。
　そのチームで大和は、中谷は、小宮山は、今成は、俊介は、柴田は…どこを守り、打線でどういう働きをするのか。若手を育てるということは、その「想像力」だ。「勝手に伸びて来る」のを待っている内は何も起きない。この時期、この勝率で行うこの試合で、その「想像力」が感じられないようでは、一つ一つのプレーについて語る意味が見いだせない。