自称阪神タイガース評論家（跡地）

　その歳内は、二軍戦で先発して６回３失点で負け投手。しかし悪いながらも途中で気づいて自分で修正したという内容だったようで、中西コーチとしてはＯＫ。本人も「コントロールが悪かったです。どの球種も。突っ込んでました。球が浮いていた。調子自体は最悪でしたけど、悪いなりに何とかできたかも。突っ込んでるなと気づいたのが４回くらいやったので、もう少し早く気づいていればよかった…」「次は大丈夫です」と勝ち気なコメントをしている。二神が下がって一人足りないのは間違いないし、歳内が先頭を走っているのも間違いない。来週を楽しみにしよう。

　ブルペンのお疲れモードは、あれだけいい加減な使い方をしてきたのだからいたしかたないところではないか。能見は前回良かったフォークが少なめ。全体的に思ったところに制球できていなかった。

　前進守備の金本の頭を越した打球がランニングホームランになった。レフト側は大きなミスや事故がない限り三塁打も珍しいのだが、前進守備で絶妙な打球とはいえ珍しいものを見させられてしまった。もっとも天谷クラスのランナーだと、トップスピードに乗ったままの塁間一つなんてあっという間ではあるけれども。ミスといえばミス。外野を前に出しているのだから、投手はきっちりと低いところで勝負しなきゃいけない。体調万全でない金本を使い続けるのもミスといえば大きなミスだ。

　打を期待して使っている若手がそろってミスをした。先制点はサード良太のタイムリーエラー（３アウト目のサードゴロを二塁に高投）。逆転された６回はセカンド上本がフライを落球（後方への難しい当たりだがグラブに当てたからには捕らないといけない）しピンチが拡大、センター坂も記録にこそ残らないがキレの甘い守りで走者を進めてしまった。

　上本については多少の守備ミスは計算の内だ。ゴールデングラブの平野と比べれば、守備範囲も、できるプレーも狭まるし、スローイングの不安定さもわかっていた（平野の方も今年はらしくないミスが多かった）。しかしそれを補って余りある攻撃力と、出場することで自信をつけていくことを優先している。将来的にもっと上手くなっていくということも想定できる。だからこういうミスは「課題の表出」として逆に歓迎すべきことだ。

　良太も同様。こちらはさらに基準が甘くて、比較対象がスローイングに不安のある新井兄だから、フットワークと集中力に勝る良太の方がまだ守備力が上がる。

　しかしセンター坂に同じ理屈を当てはめるのは間違い。平野、大和ほどの兼任適正があるようには見えない。ただし打撃内容は左右関係なく使わなきゃいけない、主軸候補レベルにあることは明らかだ。左中間逆転２点二塁打ももちろん良かったが、６回最終的に左飛に打ち取られたサファテとの対戦、粘りにも見るべきものがあった。
　現時点ではサード坂、レフト良太、センター大和で固定することが「素直」なスジで、それ以外はなんやかんや理屈をねじ曲げているように感じる。

　阪神タイガースとなんとなく「立ち位置」「イメージ」が似た感じのボストン・レッドソックスが大騒ぎみたい。日本でもおなじみボビー・バレンタイン監督がお家騒動的大改革をおっぱじめたのだとか。
反ボビー派一掃…レッドソックス　ベケットら主力４人放出（スポニチ）
　金本、新井が仏頂面して、赤松がケラケラ笑っている姿は、タイガース長年のツケを払わされているように感じた。しかしいつまでも支払いを続けるわけにはいかない。短期間でさっさと清算結了しないとね。そのためには「ボビーの手術」も参考になりそうだ。
　だけど、そんなことができる信念のリーダーがいるとは思えず…。