2012.09.09 Sunday
全試合観戦しているという方もいるだろう。勝利の瞬間、優勝決定のような歓声が上がっていた。わかるような気がした。
先の対巨人は9連敗でストップ。ナゴド連敗も9連敗でストップし、またも借金19から18に戻す。きっかりラインだけは絶対に許さないんだな。もっと違うレベルで譲れない強さを見せて欲しいものだが。
でも「来季以後を視野に入れた育成モード」に事実上入っている中で、しかも「タイガース以外は」まだまだ高いモチベーションで戦っている中で、ほぼ勝率5割をキープできているという見方もできるよね。
例によって8安打しながら10残塁、たったの1点で勝った。決勝点は本当に和田監督がもっとも信頼をおいているらしい「セーフティスクイズ」によるもの。確かに三走俊介、バッター藤井で役者は揃っていた。バントを見てからスタートするから外されて走者がアウトになるリスクはない。だけどこのプレーもフィールディングミスだったように見える。完璧な処理ができれば本塁のタイミングはアウト。それほどリスクが低いプレーだとは思わないんだけどな。
とはいえ、自分が信じるプレーをやりきって得点にして、大の苦手の地で今季初勝利したのだから、その選択は正しかった。少なくとも、いくつかある正しそうな候補の内、選ぶべきものの一つではあった。確かに。
しかし、俊介のタッチを避けるスライディングは光ったけれどスタートは悪かった。バント技術と走者の判断と両方が噛み合わないと成功しない「選手任せ」の戦術は本当にキライだ。現場責任者が選ぶ戦術として「卑怯」とすら感じる。くれぐれも普通のプレーをされていたらアウトだったことをお忘れなく。
さてその他の攻撃は例によって例のごとく点にならないものばかりだったのだが、また一つ一つ見ていくとそんなに悪いとは思わなかった。1回一死大和ヒットで続く鳥谷ゲッツー、しゃあない。
2回一死からマートンヒット、関本、狩野がともに早仕掛けで凡退したのは少しもったいなかったかな、相手投手とってはかなりイヤな下位打線だけに、走者マートンならエンドラン狙いも良かった。
3回二死から上本四球、すかさず盗塁企図でアウト(セーフだったけど審判がだまされた)。これはいい攻撃。
4回は上位で三者凡退、むしろこれはよろしくない。
5回一死から関本ヒット、狩野の左中間ど真ん中突破で関本判断良くスタート、本塁突入したが間一髪アウトになった。コーチャーの判断(打球、アウトカウント、打順)、関本のスライディングとも悪くなかった。問題は一塁から本塁まで走る間、「減速しすぎ」。足が遅いのはわかっていたが、まさか「アンダンテ」まで落ちようとは。ましかしあれで行かなきゃプロ野球じゃないから。
6回は一死から大和が左線二塁打、鳥谷四球で投手武藤に交代。良太は初球ライトフライで大和タッチアップ三塁へ。少し上がってしまって飛距離が足りなかったが、ファーストストライクとその対応のイメージは良かったと思うし、悪くても走者を三塁へ進めるという考え方も良かった。マートンは凡退、まあしゃあない。
7回一死、代わったネルソンから狩野が左フェン直二塁打。狩野いいねえ!それにしてもなんで全部一死から?藤井初球ライトフライは、さっきの良太と一緒で悪くない。狩野もナイスタッチアップ。能見続投で打席へ送った判断もまあ当然だろう。
ついに先頭上本がヒットで出た8回、大和送りバントで一死二塁。終盤は手堅くというセオリーどおり。ここで相手の意表をつく攻撃で一気に…ということも出来るようになると、四球をもらえるようになるんだけどね。来季はそれを目指そう。鳥谷一ゴロで二死三塁としたが良太凡退。一応アウトで走者が進んだだけ良しとする。
で、9回。結局のところ雄太のミスによる先頭四球とスクイズ処理でもらったってことか。もちろん関本のバント成功、そしてなにより一死二塁から平野の右前ヒット、この日得点機で唯一のヒットが大きかった。とにかく誰も打てなかったんだからヒーロー級だ。
と、一生懸命「悪くない」と疲れる作業をしてきたけど、勝利は能見投手のおかげ。本当にいつも報われない好投ばかりだったけど、耐えて忍んでナゴド初勝利をもたらしたのは能見の精神力。恐れずひるまずのナイスピッチング!
そして厳しい9回を落ち着いてピシャリと抑えた藤川も久しぶりにいい球来ていたんじゃない?気持ちのいい直球だった。
気持ちよかったと言えば、狩野、大和が球場狭しと走り回って、外野守備でドラゴンズに引けを取らなかったこと。今まではその一歩で負けてきたのだけれど、この日はそれで勝った。一歩を踏み出す積極性だけ忘れないよう、トライして結果的にミスになるのはOKでやって行こう!
ナゴド初勝利、で、山本昌投手の引退先延ばしのようなので、まあショボい試合だったけど、良かったとしようか(笑)。さあ岩本、ガンバレ!ナゴドで勝ち越しやー!!