自称阪神タイガース評論家（跡地）

　登板間隔を空けて、二軍で万全の準備をしていたはずなのに、残念すぎる。「今はまだそこまでの選手」ということにはなるのだけど、結果的に一軍で投げて、次は二軍で投げて「今季終了」とは。

　スタンリッジは９安打されながら７回１失点。３併殺に、鳥谷の好守など、バックの堅い守りに助けられた。なかなか援護してもらえないが、腐らずに良く投げている。
　どうなるのかな。うーん、当たるも八卦当たらぬも八卦だけど、個人的には来季も残留でお願いしたいな！

　１点リードの８回は加藤、福原、筒井で切り抜ける。鳥谷小ミス（記録内野安打）で先頭を出すも力を合わせて凌ぎきってナイス。３点差となった９回はおそらく彼もカウントダウン中の藤川が先頭四球で出しながらも余裕の締め。やはり金本発表で皆の心が一つにまとまったようで、安堵の笑顔がたくさん見えて嬉しい気持ちになった。

　こっちもヒットは１０本出たが、得点圏では６打数１安打（でもタイムリーはなし）、「タイムリー欠乏症」は続行中だ。しかしこの日は４得点！いつもとはひと味違った。

　初回は一死から、大和、鳥谷の連打で一三塁、フルカウントで鳥谷スタート、良太低めに落ちる球を空振り三振、三振ゲッツーでチェンジにしたる！と意気込む捕手中村の心理を見透かし、無警戒を確信し、二塁送球確定の瞬間に三走大和がスタート、それを予測していた鳥谷、大和のスタートを確認すると一二塁間で挟まれて１点ゲット。

　捕手の対応次第ではもらえなかった点ではある。ある意味相手のミス。だけど機動力が背景にあり、抜け目なくこの一連の出来事を頭の中に描けていた大和と鳥谷の勝ちだ。良太もそんな予測されないようにならなイカンけどね（笑）。

　しかし３回に同点に追いつかれ、迎えた６回ウラもまたスワローズのミスでもらった１点。先発赤川が先頭良太を四球、これも一つのミス。続くマートンのハーフライナー性をショート森岡がショートバウンドで弾き記録は内野安打。難しい打球だったのでミスとは言えないが、併殺打と紙一重だった。無死一二塁、続く新井は初球を引っ掛けて遊ゴロ、当たりが悪い分一塁はセーフで一死一三塁で平野。ここも初球攻撃、おあつらえ向き当たりの良い二塁正面へのイージーゴロ、しかし田中がぽろっとこぼしてアウトは二塁だけ、併殺崩れの間に１点、２−１と勝ち越した。

　ダメ押しは８回ウラ。左の日高から先頭鳥谷がこの日２本目のライト線クリーンヒット、投手松井に代わるが良太も三遊間鋭く破るヒットで続き、さらにマートンも三遊間まっぷたつのゴロヒットで無死満塁。新井は一邪飛で一死の後、大歓声の後、平野に代えて金本登場。ってか新井はよろしくないね。

　投手左の正田に代わったが、正直これは荷が重かったろう、スタンドが沸く大きなファールの後、はっきりそれとわかる押し出し四球で３−１。続く小宮山への代打浅井が初球の遅い変化球にタイミングを合わせて得意の「いきなり打ち」がセンターへの犠飛となって４−１。バックホームの間に二塁への進塁を狙った田上がアウトでチェンジ。クロスプレーになるという見込み、ホームがセーフなら３点差、状況判断的にこれはナイストライと言っていい。

　さて「タイムリー欠乏」ではあるけれど、そんなわけでこの日に限っては、それもまた良し。金本のコメント「誇りは連続無併殺の全力疾走」に触発されたかのように、みんなが全力疾走して、１球に集中して得点を重ねる。終わってみれば適時打なしで４得点。これはこれで素晴らしかった。