2005.09.02 Friday
なんかもう、やるって決めてるのかな?と思わせる報道…(苦笑)。あのジャイアンツが初めて外部から監督を招聘したというのは、星野氏にとってはものすごく名誉なことに思えるのだろう。小泉自民党総裁ばりに「俺がジャイアンツをぶっ壊してやる!」などと思っているのかな。
一方、タイガースは来季も岡田監督続投。当たり前だが正式決定。
矢野、金本、桧山と頭近くへの投球に岡田監督が激昂。三塁側ベンチににじにじ詰め寄るシーンがあった。初回下柳が、前日4安打の井端への初球、スライダーのすっぽ抜け(らしき)ボールを頭のはるか上を通した。矢野への球は、それへの報復としても、金本の頭にだけはタイガース関係者(ファン含む)は許さない。落合監督がいうように桧山へのは狙ったわけではないだろう。岡田監督としても回数が多いことに切れたのだろう。でもあれファールだったね(笑)。
大事な試合で、それぞれ素晴らしい働き。
赤星3安打3盗塁。これで今季53個で背番号に到達。
鳥谷試合を決める追加点を呼ぶ2塁打。
シーツ4安打、昌KOの道を作った。
金本無安打も投手をヘトヘトにさせ、今岡の気合を40%アップさせた(笑)。
今岡は今季阪神の象徴とも言える活躍、率はそこそこ、ふだんは地味なもんだが、ココイチでは「神」の勝負強さ。それが今岡でありタイガースである。金本が出塁できない日は、『金本さんの失敗を取り戻す』と意気込んだ。3安打2HR6打点、めったに見られぬ三塁打付き(笑)。お見事。
下位では先発関本があとひと伸びでHRという二塁打。守備のピンチで下柳に一声かけるなど、存在感を見せていた。
久々登板の藤川はまったく心配なし。多少制球はばらけたが、また調子が上がってくるかと思うとワクワクしてくる。
「勝利に近いのは、リードしている方のチームである」というのは真理である。真理であるが故に、「そうそう逆転なんてあるもんじゃない」という曲解を生み、その心理的ギャップにつけ込むような戦術も生まれる。野球というゲームは、双方に9回の攻撃のチャンスがあり、どの回に何点取ろうと自由である。前半でたくさん点を取られても、後半でそれ以上の点を取れる可能性が低くなるわけではない。この当たり前の理屈を体験として身につけさせたのが落合野球だ。
ドラゴンズが逆転劇を演じる時、まだ負けているはずのDの選手たちは、逆転するのが当たり前という気持ちで攻めてくる。すると守っている方の投手も、チームも、観客も、逆転されそうだというイメージを持ってしまう。成功の源泉はポジティブ・シンキング、そしてその成功体験が積み重なって、揺るぎない自信となっていく。この好循環を生み出す能力がことのほか高いのが落合監督で、その能力を私は「妖術」と呼んでいる(笑)。
そして、その妖術への有効な対抗策を(図らずも?)巧みに使うのが岡田監督である。岡田監督に首尾一貫した姿勢は、「そんなん関係ない」である。相手が何をやってこようと、自分の能力を最大限発揮することに集中すれば良い。相手は関係ないのである。
タイガースは、8度の攻撃のうち5度も無死2塁(無死一二塁を含む)という形になった。打順のめぐりや、試合展開もあったが、岡田監督は一度として送りバントも、進塁打も要求しなかった。『オマエの一番良いバッティング(ピッチング)をしたらええんや』普段は問題の多いこの姿勢も、この勝負の大一番に限って言えば、妖術を圧倒したと言える。いや、普段の姿勢があるからこそ妖術に屈しない強さがあると言った方が良いのだろう。
誰もが追いつめられていたはずだ。前二度KOされた下柳もそう。だが、下柳−矢野のバッテリーは立ち上がりから柔和な笑顔を浮かべながらプレーしていた。追いつめられた状況だからこそ、このチームでプレーできる楽しさを味わっているかのようだった。惜しい球をボールと言われても、打たれても、ピンチを迎えても、先制点を奪われても、『大丈夫、大丈夫。自分たちの野球ができていれば問題ない』というチームへのメッセージを笑顔に込めていたかのようだった。追いつめられた重苦しい空気が、下柳の笑顔でほどよくほぐされ、良いパフォーマンスを生み出すベースになった。3回表、荒木の三塁線を破ろうかという当たり、今岡横っ飛びでキャッチすると素早く立ち上がって一塁でアウトにしたプレー。下柳は笑いながら今岡に何事か語りかけると、1回から気合入りまくりの今岡も照れたように笑った。
その今岡の猛打爆発で大量リードを奪い、福原、JQKと繋ぐ継投でお役御免。ベンチに戻った下柳が、降板後の投手たちと談笑したり、スペンサーとじゃれ合ったり、いつものように手を打ちながら声援を送ったりする様子がたびたび抜かれていた。重圧から解放されてほっとしたのだろう。「信頼」という言葉に集約される岡田野球を形にした勝利、お立ち台に呼べなくとも、「投のヒーロー」は間違いなく下柳だった。
一方、タイガースは来季も岡田監督続投。当たり前だが正式決定。
矢野、金本、桧山と頭近くへの投球に岡田監督が激昂。三塁側ベンチににじにじ詰め寄るシーンがあった。初回下柳が、前日4安打の井端への初球、スライダーのすっぽ抜け(らしき)ボールを頭のはるか上を通した。矢野への球は、それへの報復としても、金本の頭にだけはタイガース関係者(ファン含む)は許さない。落合監督がいうように桧山へのは狙ったわけではないだろう。岡田監督としても回数が多いことに切れたのだろう。でもあれファールだったね(笑)。
大事な試合で、それぞれ素晴らしい働き。
赤星3安打3盗塁。これで今季53個で背番号に到達。
鳥谷試合を決める追加点を呼ぶ2塁打。
シーツ4安打、昌KOの道を作った。
金本無安打も投手をヘトヘトにさせ、今岡の気合を40%アップさせた(笑)。
今岡は今季阪神の象徴とも言える活躍、率はそこそこ、ふだんは地味なもんだが、ココイチでは「神」の勝負強さ。それが今岡でありタイガースである。金本が出塁できない日は、『金本さんの失敗を取り戻す』と意気込んだ。3安打2HR6打点、めったに見られぬ三塁打付き(笑)。お見事。
下位では先発関本があとひと伸びでHRという二塁打。守備のピンチで下柳に一声かけるなど、存在感を見せていた。
久々登板の藤川はまったく心配なし。多少制球はばらけたが、また調子が上がってくるかと思うとワクワクしてくる。
「勝利に近いのは、リードしている方のチームである」というのは真理である。真理であるが故に、「そうそう逆転なんてあるもんじゃない」という曲解を生み、その心理的ギャップにつけ込むような戦術も生まれる。野球というゲームは、双方に9回の攻撃のチャンスがあり、どの回に何点取ろうと自由である。前半でたくさん点を取られても、後半でそれ以上の点を取れる可能性が低くなるわけではない。この当たり前の理屈を体験として身につけさせたのが落合野球だ。
ドラゴンズが逆転劇を演じる時、まだ負けているはずのDの選手たちは、逆転するのが当たり前という気持ちで攻めてくる。すると守っている方の投手も、チームも、観客も、逆転されそうだというイメージを持ってしまう。成功の源泉はポジティブ・シンキング、そしてその成功体験が積み重なって、揺るぎない自信となっていく。この好循環を生み出す能力がことのほか高いのが落合監督で、その能力を私は「妖術」と呼んでいる(笑)。
そして、その妖術への有効な対抗策を(図らずも?)巧みに使うのが岡田監督である。岡田監督に首尾一貫した姿勢は、「そんなん関係ない」である。相手が何をやってこようと、自分の能力を最大限発揮することに集中すれば良い。相手は関係ないのである。
タイガースは、8度の攻撃のうち5度も無死2塁(無死一二塁を含む)という形になった。打順のめぐりや、試合展開もあったが、岡田監督は一度として送りバントも、進塁打も要求しなかった。『オマエの一番良いバッティング(ピッチング)をしたらええんや』普段は問題の多いこの姿勢も、この勝負の大一番に限って言えば、妖術を圧倒したと言える。いや、普段の姿勢があるからこそ妖術に屈しない強さがあると言った方が良いのだろう。
誰もが追いつめられていたはずだ。前二度KOされた下柳もそう。だが、下柳−矢野のバッテリーは立ち上がりから柔和な笑顔を浮かべながらプレーしていた。追いつめられた状況だからこそ、このチームでプレーできる楽しさを味わっているかのようだった。惜しい球をボールと言われても、打たれても、ピンチを迎えても、先制点を奪われても、『大丈夫、大丈夫。自分たちの野球ができていれば問題ない』というチームへのメッセージを笑顔に込めていたかのようだった。追いつめられた重苦しい空気が、下柳の笑顔でほどよくほぐされ、良いパフォーマンスを生み出すベースになった。3回表、荒木の三塁線を破ろうかという当たり、今岡横っ飛びでキャッチすると素早く立ち上がって一塁でアウトにしたプレー。下柳は笑いながら今岡に何事か語りかけると、1回から気合入りまくりの今岡も照れたように笑った。
その今岡の猛打爆発で大量リードを奪い、福原、JQKと繋ぐ継投でお役御免。ベンチに戻った下柳が、降板後の投手たちと談笑したり、スペンサーとじゃれ合ったり、いつものように手を打ちながら声援を送ったりする様子がたびたび抜かれていた。重圧から解放されてほっとしたのだろう。「信頼」という言葉に集約される岡田野球を形にした勝利、お立ち台に呼べなくとも、「投のヒーロー」は間違いなく下柳だった。