2005.09.26 Monday
E田尾監督が解任される。田尾監督に成績不振の責任がないことは明確で、3年契約を(おそらく違約金を払って)破棄するに至ったからには、すでに相応の後任人事が進んでいるのだろう。野村元T監督の名が決定事項のように上がっているがどうなんだろう。こういう時、現場と経営を繋げる、亡き根本睦夫氏のような人物が必要なのだろうが、後継者はいないのかな。
M3。D負けない、いやG勝てない。悲願の甲子園胴上げのためには、D3試合、T2試合の計5試合のうち、3つが思い通りにならないといけない。Dの相手は3位浮上で意気上がるベイ。Tが試合のない9/27に一つ減っていると楽なのだが。さあ、いずれ今週のことだ。準備は良い?
前回ボコボコの杉山、この日も良くない。だが直球に力がないと見て、徹底的に変化球を低めに揃える方針。特に100km/h台のスローカーブを有効に使って、だましだまし回を重ねた。生きの良さを売り物にして欲しい投手で、本来まだ不要な投球術かもしれないが、肉体的にも精神的にも夏の疲れがどっと出始めるこの時期、「えいやあ」と行かずに、悪いなりに試合を作ることが出来たことは収穫として良いと思う。3回ウラ、二死満塁で4番新井と勝負、1−3としながらも最後は空振り三振を取った。春先なら、同じ場面、間違いなく押し出しになっていた。
4回ウラ、一死一二塁で倉の当たりはレフト前への低いライナー。金本前進して地上スレスレでキャッチ。すばやく二塁へ送球、ややそれたが、二塁藤本頭から突っ込んでグラブでベースタッチ、二塁走者戻りきれず併殺完成、あっという間にチェンジ!ではスローでもう一度…ワンバンしとるがな(笑)。飛び出した二塁走者にタッチアウト、同時にベースタッチで一塁走者フォースアウトなら併殺もつじつまが合うが…。その間、打球を見ていた三塁塁審はなんのジャッジもしていなかったらしい(笑)。
6回表、ヒットと四球二つで一死満塁の好機をもらう。ここでここまで好投のC先発大島に代わり横山。生きの良い球でグイグイ攻められ、スペンサー、矢野連続三振。流れは一気にカープへ。
6回ウラ、連打、捕逸、四球で杉山は一死満塁のピンチを招く。ここで当たっている7番森笠にタイムリー二塁打、杉山ついに先制を許す。2点取って、なお一死二三塁。次打者、倉の初球、矢野はスクイズを警戒してウェスト。冷静だ。だが2−2からの5球目、山本監督は忘れかけた頃、絶妙のスクイズを仕掛けた。ところがこれが「スライダーの引っかけ」でワンバウンドになるようなボール球、倉さすがに当てるのが精一杯で、スリーバント失敗、三振となってしまった。たぶんバントに行かなければ、捕逸になって三塁走者は生還していただろう。このあたり流れがあっちへ行ったり、こっちへ行ったりで面白かった。
直後7回表、またも一死満塁が今度はタイガースに。ここで代打桧山が強い当たりの1塁ゴロ、正面だったがバウンドが変わったらしく、新井止められず。記録はエラーだったが、微妙なところ。2−2の同点になって、なお一死一三塁。
金本が調子悪い。右膝、右肩の開きが早く、振りが鈍い。インローはきれいに当たるが、タイミングが早いのでファールになる。他は弱い打球しか行かない。今季の金本には珍しいプチスランプだ。ここも平凡な二塁ゴロ。前進守備の松本高併殺を狙いに行った!それは甘い。こういう時の金本は速いのだ。一塁セーフで逆転、3−2。回は終盤7回、TにはJQKがいる。若い松本高、バックホームだったな。
ところがそのウラ、ウィリアムスが大乱調。連打と四球でまたしても一死満塁を作ってしまう。だが前田を三振に切って二死。ここで藤川登場、気合十分、渾身の直球5つを放り込む。栗原は、かすることさえできず空振り三振。球児は今日も拳を握りながらマウンドでくるっと回った。矢野はガッツポーズだ。まだ7回なのに(笑)。
8回表も先頭スペンサーが「スペンサー的四球」で出塁、矢野の送りバントで好機を作るが後続なし。で8回ウラ、球児がそのままマウンドに向かう。当たり前なのかも知れない。しかし球児は前の回、矢野がガッツポーズをする程の投球をしたのだ。いくら頭でわかっていても、心と体はもう試合終了してしまったのだ。この一度完結してしまったものを、もう一度巻き直すという作業がどれほど難しいことか。森笠ヒット、倉の送りバントは好守備で二塁封殺。代打野村に技ありの二塁打で一死二三塁とされると、松本高への3球目フォークが抜けず暴投、矢野が弾いたボールを拾った藤川は慌てて本塁へ送球するが、これまた悪送球、なんと二塁走者まで生還して3−4と再逆転。もともとビハインドで杉山を降ろした展開、橋本の用意はできていたはず。自信を再構築中の藤川、7回ウラその藤川の「完結感」を見れば、たとえ今季例がなかったとしてもスイッチが定石。藤川の頭と心と体がバラバラになっていく様子を見るのは辛かった。
で、まあ負ける試合だったのだ、普通は。ところがそんな球児のしょんぼりした顔を見て、どうにかしてなぐさめてやりたいと考えていた選手がたくさんいたわけだ。なんて良いチームなんだ(泣)。そういえば泣きそうなエラーをして助けてもらったのは赤星だったっけ。9回表、抑えのベイル登場。先頭打者赤星は、フォアボールを取りに行った。インフィールドに打つ気など毛頭ない。打ったファール8本。13球目の直球が外れてついに一塁へ。今季何度もバントを失敗してきた鳥谷が、初球バントを決める。絶対打つというオーラを発した濱中がストレートの四球を取る。
一死一二塁。金本はなんとかしたかっただろう。今の調子から行けば、できれば一二塁間を抜ける当たりを打ちたい、ダメでも三塁に走者を置いて今岡に回したい。一塁ゴロ、二死一三塁。今岡頼む。金本の声が聞こえるようだ。
今岡は皆の願いを集めるような場面になると、冷静に集中していく。初球、2球目、ボールを見る目が鋭い。3球目直球を空振り。タイミングが遅れている。4球目直球、ファール、まだ遅い。だがもう次は合う。5球目直球、高めボール球、普通の人は空振りする高さ、今岡は軽く振った。久しぶりに今岡が軽く振るのを見たような気がする。打った瞬間わかった。また、今岡が「ぼくらの夢をのせた」ホームランを打ったと。私が横浜スタジアムで見た時と同じホームランだった。
M3。D負けない、いやG勝てない。悲願の甲子園胴上げのためには、D3試合、T2試合の計5試合のうち、3つが思い通りにならないといけない。Dの相手は3位浮上で意気上がるベイ。Tが試合のない9/27に一つ減っていると楽なのだが。さあ、いずれ今週のことだ。準備は良い?
前回ボコボコの杉山、この日も良くない。だが直球に力がないと見て、徹底的に変化球を低めに揃える方針。特に100km/h台のスローカーブを有効に使って、だましだまし回を重ねた。生きの良さを売り物にして欲しい投手で、本来まだ不要な投球術かもしれないが、肉体的にも精神的にも夏の疲れがどっと出始めるこの時期、「えいやあ」と行かずに、悪いなりに試合を作ることが出来たことは収穫として良いと思う。3回ウラ、二死満塁で4番新井と勝負、1−3としながらも最後は空振り三振を取った。春先なら、同じ場面、間違いなく押し出しになっていた。
4回ウラ、一死一二塁で倉の当たりはレフト前への低いライナー。金本前進して地上スレスレでキャッチ。すばやく二塁へ送球、ややそれたが、二塁藤本頭から突っ込んでグラブでベースタッチ、二塁走者戻りきれず併殺完成、あっという間にチェンジ!ではスローでもう一度…ワンバンしとるがな(笑)。飛び出した二塁走者にタッチアウト、同時にベースタッチで一塁走者フォースアウトなら併殺もつじつまが合うが…。その間、打球を見ていた三塁塁審はなんのジャッジもしていなかったらしい(笑)。
6回表、ヒットと四球二つで一死満塁の好機をもらう。ここでここまで好投のC先発大島に代わり横山。生きの良い球でグイグイ攻められ、スペンサー、矢野連続三振。流れは一気にカープへ。
6回ウラ、連打、捕逸、四球で杉山は一死満塁のピンチを招く。ここで当たっている7番森笠にタイムリー二塁打、杉山ついに先制を許す。2点取って、なお一死二三塁。次打者、倉の初球、矢野はスクイズを警戒してウェスト。冷静だ。だが2−2からの5球目、山本監督は忘れかけた頃、絶妙のスクイズを仕掛けた。ところがこれが「スライダーの引っかけ」でワンバウンドになるようなボール球、倉さすがに当てるのが精一杯で、スリーバント失敗、三振となってしまった。たぶんバントに行かなければ、捕逸になって三塁走者は生還していただろう。このあたり流れがあっちへ行ったり、こっちへ行ったりで面白かった。
直後7回表、またも一死満塁が今度はタイガースに。ここで代打桧山が強い当たりの1塁ゴロ、正面だったがバウンドが変わったらしく、新井止められず。記録はエラーだったが、微妙なところ。2−2の同点になって、なお一死一三塁。
金本が調子悪い。右膝、右肩の開きが早く、振りが鈍い。インローはきれいに当たるが、タイミングが早いのでファールになる。他は弱い打球しか行かない。今季の金本には珍しいプチスランプだ。ここも平凡な二塁ゴロ。前進守備の松本高併殺を狙いに行った!それは甘い。こういう時の金本は速いのだ。一塁セーフで逆転、3−2。回は終盤7回、TにはJQKがいる。若い松本高、バックホームだったな。
ところがそのウラ、ウィリアムスが大乱調。連打と四球でまたしても一死満塁を作ってしまう。だが前田を三振に切って二死。ここで藤川登場、気合十分、渾身の直球5つを放り込む。栗原は、かすることさえできず空振り三振。球児は今日も拳を握りながらマウンドでくるっと回った。矢野はガッツポーズだ。まだ7回なのに(笑)。
8回表も先頭スペンサーが「スペンサー的四球」で出塁、矢野の送りバントで好機を作るが後続なし。で8回ウラ、球児がそのままマウンドに向かう。当たり前なのかも知れない。しかし球児は前の回、矢野がガッツポーズをする程の投球をしたのだ。いくら頭でわかっていても、心と体はもう試合終了してしまったのだ。この一度完結してしまったものを、もう一度巻き直すという作業がどれほど難しいことか。森笠ヒット、倉の送りバントは好守備で二塁封殺。代打野村に技ありの二塁打で一死二三塁とされると、松本高への3球目フォークが抜けず暴投、矢野が弾いたボールを拾った藤川は慌てて本塁へ送球するが、これまた悪送球、なんと二塁走者まで生還して3−4と再逆転。もともとビハインドで杉山を降ろした展開、橋本の用意はできていたはず。自信を再構築中の藤川、7回ウラその藤川の「完結感」を見れば、たとえ今季例がなかったとしてもスイッチが定石。藤川の頭と心と体がバラバラになっていく様子を見るのは辛かった。
で、まあ負ける試合だったのだ、普通は。ところがそんな球児のしょんぼりした顔を見て、どうにかしてなぐさめてやりたいと考えていた選手がたくさんいたわけだ。なんて良いチームなんだ(泣)。そういえば泣きそうなエラーをして助けてもらったのは赤星だったっけ。9回表、抑えのベイル登場。先頭打者赤星は、フォアボールを取りに行った。インフィールドに打つ気など毛頭ない。打ったファール8本。13球目の直球が外れてついに一塁へ。今季何度もバントを失敗してきた鳥谷が、初球バントを決める。絶対打つというオーラを発した濱中がストレートの四球を取る。
一死一二塁。金本はなんとかしたかっただろう。今の調子から行けば、できれば一二塁間を抜ける当たりを打ちたい、ダメでも三塁に走者を置いて今岡に回したい。一塁ゴロ、二死一三塁。今岡頼む。金本の声が聞こえるようだ。
今岡は皆の願いを集めるような場面になると、冷静に集中していく。初球、2球目、ボールを見る目が鋭い。3球目直球を空振り。タイミングが遅れている。4球目直球、ファール、まだ遅い。だがもう次は合う。5球目直球、高めボール球、普通の人は空振りする高さ、今岡は軽く振った。久しぶりに今岡が軽く振るのを見たような気がする。打った瞬間わかった。また、今岡が「ぼくらの夢をのせた」ホームランを打ったと。私が横浜スタジアムで見た時と同じホームランだった。