2006.01.10 Tuesday
そろそろ本格的な自主トレの季節。
福原も沖縄にて追い込むという。
今年の福原に過大な期待をかけている人は少ないと思う。過去2季、先発投手として借金をつくってしまったのだからそれも仕方ない。
その福原、今回の契約更改で大幅なアップを得た。やや意外にも思えたのだが、よくよく考えてみるとなかなか一貫した査定なのだと思えてきた。今年ダウンを突きつけられた主なところは、桧山、藤本、関本ら、出場試合が減った選手たち。福原の場合は、2年連続して先発ローテーションをきっちり努めた。貯金作りに貢献できず負けがこんだが、通してみれば防御率も良い。「出てナンボ」のプロの世界、試合に出ていることを高く評価するというのは公平な見方だと思う。長いシーズン、こういう安定した投球を続けられる投手が、一人いるのといないとでは大違い。福原の貢献度は決して低くない。
でも、もっと勝って欲しいというのが正直なところ。球は速い、コントロールは良い、カーブで緩急も使える。連打連打でKOということも少ない。なんでこんなに負けるのか。
確かにツキはなかった。良い投球をしていても見方の援護に恵まれないということがシーズン前半特に多かった。投球リズムが悪いから…なんてこっちは無責任に言うが(笑)、福原にしてみればたまったもんじゃない。打てない主な原因は、相手投手が良く、味方の打者が悪いことにある。
だがそれだけではない。勝つポイントを抑えられないということが大きいと思う。試合の流れの中で、「ここは大事!」という場面でミスが出る。特に目につくのが、ボール球の要求に対して、ストライクを投げて痛打される場面。一番大切な勝負球で「逆ダマ」を打たれる場面。また、二死からの俊足走者の出塁であったり、相手のファインプレーでチェンジになって、その先頭打者の出塁であったり…。昨年試合を見ながら、「それじゃ勝てないよ」と何度つぶやいたことか。おそらく本人の中にも同じ意識があり、意識するからこそハマっていくようなクセがあるのではないだろうか。
これまでのシーズン経歴で勝ち越しがない。勝てないという焦りが、せっかく持っている才能を割り引いてしか発揮できなくしているように思う。
もはや試合数を埋めるだけなら、代わりはいる状況だ。今季、先発のローテは大激戦であり、福原はその立場を必死で守らなければならない。たとえ、開幕ローテを手にしても、また借金が2つほど先行したら、その時点でローテ変更を検討されるかも知れない。勝負の年だと思う。
【コメント】
福原には完投は求めません。過去に手術歴もありますし、今年の安藤並の活躍を期待したいです。「ガンガンいこうぜ」も結構ですが、「いのちはだいじに」。
| やぎちゃん | 2006/01/10 11:14 AM |
過大ではないにせよ、彼に期待する少数派ですw
確かに仰る通り、「勝てる要素」も「負ける要素」も
充分持ち合わせてる投手ですよね。
「いい投手だったのに・・・」と言われるのだけは
勘弁して。
目指せ!勝ち越し(弱気)
| 西田辺 | 2006/01/10 12:23 PM |
to やぎちゃんさま
それなんでしたっけ?ああドラクエのオートコマンドだ(笑)。何作目か忘れましたが、「ばあす、かけふ、おかだ、まゆみ(女性)」の4人パーティで制覇したなぁ(笑)。
to 西田辺さま
いや、過大でなければ、みんな期待してるんですよ(笑)。でも過大な期待をしている人はほとんどいないでしょう(笑)。
もしも、10勝9敗でも良いから「2桁勝利&勝ち越し」できれば、全然違ってきますよね。
| torao | 2006/01/10 1:03 PM |
福原は阪神の中で前屈ナンバーワン、握力は林についで2番か3番。両方に顔を出しているのは福原のみ。パワーと柔軟性を兼備しているナンバーワンの選手は事実上、福原ということになる。身体能力の裏打ちがあるからローテを守ってそれなりの投球ができる。
ちょと球運がないのがかわいそう。広島の広陵で二岡とともに甲子園をめざしたが本人の肘の故障で挫折した。東都の名門、東洋大学では2部リーグ転落を経験したが、彼の投球もあって一部に返り咲いた。ここら辺で相当無理をしたのではないかな。これは今年のドラフト一位岩田と立場が似ている。岩田の場合も連投させられていた。ちょと前完投したのにえっ、今日もまた完投か、とスポーツ紙の片隅を見て思った記憶がある。まさかその投手が阪神に来るとは思わなかった。チーム力がないのに名門としてのプライドは高い。こんなときに好投手がぎせいになる。福原の場合、プロに入団した時点で指名順位よりもはるかに力量があった。ところが当時の阪神は長期低迷のトンネルの中、いろいろなマイナス要因が渦巻いていた。肩を痛めたのはそれまでの野球人生の負の集大成でなかったのかな。うまくいけば本来肩を故障するような選手じゃない気がする。しかし肩を故障して投手で今の福原ほど復活したものが過去にいただろうか。肩の故障は肘と違って致命傷であるとは球界の定説。技術の進歩したいまでも基本的には変わらない、とおもう。福原はよくやっている。肝心なところでうまく立ち回れないのは結果論から言えば年間を通じてたった2試合ぐらいうまく切り抜ければ勝ちと負けで4違うことになりいい線を行くことになる。全部をうまくやろうとしても無理だから、100点めざすより60、70点をめざせば合格ラインに達する、とえらそうなことを言っても彼はすべてわかっていると思う。あまりいろいろ考えすぎず、ぼちぼちやってほしい。ファンも選手の個性をわかってあげて応援してあげたら。
私も福原期待派のマイノリティーです。
故障からの華麗なる復活を毎年毎年期待し続けてきました。
彼の2005年成績、
28試合登板 8勝14敗 防御率3.51 完投3
投球回数171 2/3 奪三振124 自責点67
ちなみにエースと呼ばれる井川くん、
27試合登板 13勝9敗 防御率3.86 完投2
投球回数172 1/3 奪三振145 自責点74
全く遜色ないでしょ?勝ち星以外は。
彼はまだ野球の神様と相思相愛になっていないだけです。今季はきっと神様とラブラブになって、やってくれますよ!
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tacoco | 2006/01/10 4:02 PM |
Toraoさんこんにちは。今年初めてです。
今年もよろしくお願いします。
福原に期待するのって少数派なんですか?
私は未だに右のエースと呼んでますが・・・
昨年も完封を2回(でしたよね)してますし
安藤より期待が大きいんですけどね。
今年はToraoさんの記事で福原が暴れることの
ないようにたくさん勝ってほしいです。
今日Toraoさんお薦めの「博士の愛した数式」の試写会に行ってきます。
今からすごく楽しみです。
Toraoさんの記事をもう一度読み直してから行きまーす。
| ちえ虎 | 2006/01/10 4:44 PM |
私も福原には結構期待しています。というのも、彼は防御率自体はそんなに悪くなく、打線の援護にまったくと言っていいほど恵まれないかったからです。なんで福原のときはみんな打たないんでしょう?井川のときほど打たなくてもいいから、せめて下柳のときと同じくらいはうってあげてほしいのですが・・・
| てぃーげる | 2006/01/10 5:41 PM |
実は私は今年の福原に過大な期待をしているんです(笑)。
to redtigerさま
かなり思い入れのこもったコメントありがとうございました。
福原が出てきた時、凄かったですね。ペタジーニとか松井とかにゲーム終盤、直球直球また直球。敵もさるものファールファールで粘られて、最後もやっぱり150km/h超のストレートで空振り三振!なんて、しびれるような場面がありましたよね。将来のタイガースを背負う投手と言われていました。でもその無理使いが故障を招いてしまいました。
程度についてはわかりませんが、肩の手術から戻っているのは石井一久くらいでしょうか。黒木は苦しんでいますね。確かに福原は見事なカムバックですね。軽く投げて150km/h近くまで出ていますので、肩に頼らなくても球速が出る、天賦の才を持っているのでしょう。
みなさんおっしゃるように、井川と同じか井川以上の数字が残ってもまったくおかしくない投球をしました。そろそろツキが巡ってくるころだと思っています。
to tacocoさま
>今季はきっと神様とラブラブになって、やってくれますよ!
やっぱりそう思います?そうですよね。そうじゃないとおかしいと思います。
これまでは「投げられる喜び」で軽く投げて来ましたが、今年は負けられないという気持ちとも折り合わなければいけないはずです。そこに何か転機があるような気がします。
to ちえ虎さま
今年もよろしくお願いします。
いえいえ、みんな期待しているんですよ、「程良く」(笑)。「裏福原」の登場は、あれはあれで楽しいのですが(笑)、やっぱりない方が良いですね。今年こそ、福いっぱいの福原であって欲しいです。
おお、試写会ですか。楽しんでいってらっしゃーい!
to てぃーげるさま
「巡り合わせ」で片づけてしまってはあまりに可愛そうな去年の福原でした。一昨年は、4月の月間MVPをとったりして、良い感じで滑り出したのですが、やはり後半失速しました。肩への不安が影響あるのかないのかわかりませんが、だんだん辛くなっていくような印象は持っています。なんにせよ、援護ですね。
| torao | 2006/01/10 6:30 PM |
2003年の福原投手の復活劇は感動的でした。
特に右打者のアウトロー、左打者のインロー一杯に食い込むストレートの威力は、入団時以上の切れだった。
04年、05年の不振は調子云々というよりも、相手チームが、かなり研究してきていて、その結果、4、5回くらいのちょっとした綻びに乗じて、相手に付け込まれてしまっているように見えます。福原自身、ヘッドワークの工夫が欲しい。
球威、切れ、持ち球のいずれをとっても、ハマの番長・三浦に引けをとらないにもかかわらず、三浦にかなわない点は、このヘッドワークではないでしょうか。三浦投手はカットボールでカウントを稼ぎ、打ち気と見るやボールで誘い、ここぞの場面では、ズバッと決め球を配してくる。憎らしいほどクレバーな投球を見せる。
福原はちょっと打たれだすと、ムキになってストライクを揃え過ぎてしまう。そして単調になったところを、連打されてしまう。
そんな時、私がいつも思うのは、
「三浦のあの落ち着き払ったクレバーな投球術を、だれか授けてやってくれーー。」
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いわほー | 2006/01/10 6:58 PM |
日本シリーズの4連敗は忘れたい記憶ですが、
私の中での唯一の救いが、福原でした。
おっ、以外といけるという感想でしたね。
井川共々、そろそろ復活してくるんじゃないでしょうか。
両投手ともに、03年の活躍はフロックでない底力を持ってます。
昨年のリーグ優勝は、中継ぎ、抑えの大車輪の活躍が大きかったですが、
今年は、先発陣が鍵を握るような気がします。
to いわほーさま
ああ、なるほど三浦の投球かぁ。そうですね、あそこを目指せば良いのかも知れませんね。
効果的なボール球がやや少ないんでしょうかね。それはできるだけ球数を少なくしたいのでしょう。やはり私もストライクを揃えすぎるという印象が強いです。カーブはカウント球として使っていますが、ボールコースへの誘いダマにも出来るはずですし、そうすれば今度はズバッと直球の勝負も生きてきますもんね。なるほど、三浦か(笑)。
to gfayghostさま
シリーズでは、下柳、杉山も良かったと思いますよ。
ハードだった中継ぎに比べ、先発陣はきついローテもなく、井川なども近年にないゆったりとした使われ方だったと言えますので、おっしゃるように今年は先発が頑張る年ですね。
| torao | 2006/01/10 11:02 PM |
昨年途中までは、なんて運がない…と嘆いていたが、終わってみればピッチングのリズムが悪いのもあったように思うし、肝心な所で痛打されたこともあったなあと。理由は打線の援護がなかっただけではないでしょう。
でも今年は“先発”の年になる筈だからと割と楽観視してます。
まあそうなると増々頑張らないとだめなんやけどね。
そろそろ厄も明ける頃では?(笑)
| ともやん | 2006/01/11 2:08 AM |
to ともやんさま
私自身福原のことはけっこうイライラしながら見ていたのですが、昨日みなさんからいただいたコメントで、肩の手術から復帰した福原のことをもっと優しい目で見てあげることにしました(笑)。
| torao | 2006/01/11 9:13 AM |
【コメントする】 ※初めての方はまず
こちらを読んでから!