2006.02.08 Wednesday
後に振り返った時、「00年代はタイガースの黄金時代」と言われるようになったとする。その時、03、05の双方の優勝に中心人物として貢献した選手たちは、「黄金時代初期の主力メンバー」などと呼ばれるかも知れない。
2つのVで「主役級」の活躍した選手を挙げると、矢野、今岡、金本、赤星、井川、下柳、安藤…そして、ジェフ・ウィリアムスということになろうか。
他の投手があまりにも仕上がりが早いため、ややスローなのかと思われているジェフだが、まったく普通のペースだと思う。2/7はブルペンでしっかりと投げ込んでいた。昨年左ヒザを手術し、今キャンプ初めての本格的投球だったが、まったく順調。
戦術上重要な救援投手は、相手チームにすれば絶対に攻略しなければならない研究対象となる。ウィリアムスは当然毎年丸裸にされているだろう。しかし、岡田監督がよく言う「相手どうこうじゃない」のがジェフのスライダーだ。プレート板の端を踏み、クロスステップでサイドハンド。打者から見て一番右端の遠くから出てきたボールが、ホームベースの左端をかすめたり、かすめなかったりしながら一番左端に到着する。その間に自分の体に向かってくるように見えたり、遠くへ逃げていくように見えたり。この絶対的なボールをコースに投げ分け、さらに直球と、スピードを落としたスライダーで混乱させる。結局導き出される「攻略法」は、配球の傾向くらいで、球種にヤマを張って、失投を待つほかないというのが実情ではないか。
そういうわけだから、調子が良ければ、ジェフは捕手にとってリードするのが面白くてしょうがない投手だと思う。直球とスライダー、ボールとストライク、内と外。3つの「ウラオモテ」の組み合わせと、打者の狙いを読むことで、面白いように三振が取れる。特に左打者には、踏み込ませないこと、インサイドの直球を狙わせないことだけできれば打たれれるはずがない。また、右打者との勝負はまさに「ケンカ」。逃げる球がない分、気迫で相手を押し込んでいく。
問題は、制球の悪い時があること。カウントを悪くしてしまうと、甘いコースへの直球を待たれて痛打されたり、四球で塁を賑わしてしまったり。それでも04年に比べれば、去年は調子の悪いジェフを見ることが極端に少なくなった。やはりチーム状態の良さが、ブルペン全体の好循環に繋がっていたのだろう。
スライダーの軌道はもちろん重要。そして今年も、左打者のインローに直球でカウントを取れるかどうかが生命線だと思う。この球が決まらなければ、左打者は「絶対に当たらない」と決めつけて前足を内に踏み込んでくる。右打者は「どうせ食い込んでくる」と見切られる。
ジェフの場合、そこらあたりはもうすでに技術の話ではなく、緊迫した「白兵戦」で、アドレナリンがどう分泌するかという「アドリブ」にかかっているような気がする。
昨年もそうだったが、4年目となる今季は若いリリーバーたちをまとめる「ブルペン・キャプテン」としての役割も求められ、自覚も十分。チーム全体の精神状態がパフォーマンスに直接的な影響を与えるセクションだけに、雰囲気作りの面でもジェフが果たす役割は大きくなる。
他の投手があまりにも仕上がりが早いため、ややスローなのかと思われているジェフだが、まったく普通のペースだと思う。2/7はブルペンでしっかりと投げ込んでいた。昨年左ヒザを手術し、今キャンプ初めての本格的投球だったが、まったく順調。
戦術上重要な救援投手は、相手チームにすれば絶対に攻略しなければならない研究対象となる。ウィリアムスは当然毎年丸裸にされているだろう。しかし、岡田監督がよく言う「相手どうこうじゃない」のがジェフのスライダーだ。プレート板の端を踏み、クロスステップでサイドハンド。打者から見て一番右端の遠くから出てきたボールが、ホームベースの左端をかすめたり、かすめなかったりしながら一番左端に到着する。その間に自分の体に向かってくるように見えたり、遠くへ逃げていくように見えたり。この絶対的なボールをコースに投げ分け、さらに直球と、スピードを落としたスライダーで混乱させる。結局導き出される「攻略法」は、配球の傾向くらいで、球種にヤマを張って、失投を待つほかないというのが実情ではないか。
そういうわけだから、調子が良ければ、ジェフは捕手にとってリードするのが面白くてしょうがない投手だと思う。直球とスライダー、ボールとストライク、内と外。3つの「ウラオモテ」の組み合わせと、打者の狙いを読むことで、面白いように三振が取れる。特に左打者には、踏み込ませないこと、インサイドの直球を狙わせないことだけできれば打たれれるはずがない。また、右打者との勝負はまさに「ケンカ」。逃げる球がない分、気迫で相手を押し込んでいく。
問題は、制球の悪い時があること。カウントを悪くしてしまうと、甘いコースへの直球を待たれて痛打されたり、四球で塁を賑わしてしまったり。それでも04年に比べれば、去年は調子の悪いジェフを見ることが極端に少なくなった。やはりチーム状態の良さが、ブルペン全体の好循環に繋がっていたのだろう。
スライダーの軌道はもちろん重要。そして今年も、左打者のインローに直球でカウントを取れるかどうかが生命線だと思う。この球が決まらなければ、左打者は「絶対に当たらない」と決めつけて前足を内に踏み込んでくる。右打者は「どうせ食い込んでくる」と見切られる。
ジェフの場合、そこらあたりはもうすでに技術の話ではなく、緊迫した「白兵戦」で、アドレナリンがどう分泌するかという「アドリブ」にかかっているような気がする。
昨年もそうだったが、4年目となる今季は若いリリーバーたちをまとめる「ブルペン・キャプテン」としての役割も求められ、自覚も十分。チーム全体の精神状態がパフォーマンスに直接的な影響を与えるセクションだけに、雰囲気作りの面でもジェフが果たす役割は大きくなる。