自称阪神タイガース評論家（跡地）

そうか、ビジター用を甲子園で着ているということ自体が初めてのことだもんね。きっと甲子園のファンにとっては、現行のビジター用でさえ、とても新鮮に感じるかも知れないね。

いや、わかってるよ、ただの交流戦だよね。でもだんだん試合が進むにつれ、「まだ足りない」「もっと点取れ」「１０点取れ」「１０点取った後、霧を出せ」とつぶやいている自分がいた（笑）。

オクスプリングは本当に良かったと思う、５回までは。直球は140km/h台後半でよく伸びていたし、小さく切れるカットボール、カーブ、みんな良かった。おまけに左打席からあわやバックスクリーンに入ろうかという二塁打まで打ったりして、本当に良い感じだったんだ。
ところが６回になったら突然連打を浴びてしまう。ボールが甘めに揃ってしまう。警戒して四球を出す。この回だけなんとか乗り切ってくれれば…というところで踏ん張れない、止められない。あなたは豪州の藪さんですか？ああ、あの頃も球児、久保田らがいれば、藪ももっともっと勝てたんだなあ、きっと（笑）。

打のヒーローは、シーツと今岡。どちらもセンターを中心に素直な打撃で、マリーンズ投手陣を打ち砕いた。それにしても今岡は、急に来るね。心配して損したわ、私の心配を返せ（笑）。でもなぁ、あのつまんないエラーなぁ…。まぁ、バタバタしながらも足を動かしていたから許してやるか。三塁打、その後のタッチアップの走り方も意欲的だったしね。マリーンズのユニや、応援を聞いて、燃えたかな（笑）。

６回表１点返され４−１、なお満塁。厳しいところで能見がフランコを、金澤が里崎を三振に切る。さらに７回表はダーウィン。今岡のエラーなんかもあって、さらに１点返されなお満塁。ここから福浦を三振、大松をショートライナーで、バンザイするダーウィン。藤川、久保田に繋ぐ前、本当に厳しいところで、みんなよく頑張ったよ。成長してるよなぁ。これが岡田采配の良いところだよなぁ。

藤川は完璧じゃないの。それともマリーンズ打線がおかしいの？直球、ほとんどかすりもしない。いやあ、気持ちよかったあ！
そして久々に球児→試合ぶっこわれ→セーブなし場面で久保田　となったが、問題なく締めたね。ＯＫ！ナイスゲーム！


無死二塁の走者を、一死を与えてでも三塁に進める。これをどの程度の割合で決められるかが、強いチームのバロメータかも知れない。一死三塁とした後、続く打者が打ち損じをして得点できなかったとしても、一応やることはやったという気分になるが、無死二塁の走者が一つも進めなかったということになると、チームとして勝つ気がないのか？という苛立ちが募ってしまう。
５回ウラの赤星は、きっちり二ゴロを打って、オクスプリングを三塁に進め、代打関本のライナーがレフト前に抜ける。一方、４回ウラの鳥谷は無死二塁から遊飛を上げて、次打者矢野でライナーゲッツー。同じように良い当たりだったのだが、心がけの違いが、結果の違いになってくるんだね。

８回ウラ、２点リードはしている。もちろん久保田のことを信用してもいる。え？してるよ（笑）。でもホレ、何があるかわからないのが野球だから。先頭のシーツがあとちょっとでバックスクリーンの二塁打（この日はこんな当たりが今岡、オクスプリングにもあった。そしてバックスクリーンに入ったのもシーツと今岡に。いいね）。普段の金本なら、一二塁間をゴロで抜くような打球を狙って、結果的にライトフライや、フェンスオーバーになれば良いという局面だが、まだそこまでの強振はできない。金本の狙いは、とにかく右側にゴロを打って、走者を進めること。投手に捕られない角度で、当たりは悪い方が間違いない。腰を沈め、緩くバットを握り、ヘッドだけを返して球をひっかける。完璧な技術と集中力だった。後が続いて、貴重なダメ押しの３点を生んだ。
「打線が繋がって」と、簡単に言葉にするが、繋がりやすい打線を作るということは、しっかりと狙いを定める考え方、犠牲的精神、高い技術を持つ者を、一人でも多く揃えるということだ。