自称阪神タイガース評論家(跡地)

かつてブログ「自称阪神タイガース評論家」があった場所。
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エースと4番
楽天・坂と阪神・牧野が交換トレードの一報。
9回表、最後の打席を終え、ダグアウトに戻る新庄(あえてこう表記)に大きな声援と拍手。「しんじょー!」なんて叫びやすい名前なんだろう。たくさん叫んだからというのもあるけれど、「しんじょー!」と叫ぶと、「お前だけが頼りなんだ」という気持ちが一緒にこみ上げてくる。甲子園球場の新庄、さようなら!


「エース」っていう言葉、もう死語なのかもしれないね。先発・完投型で、リーダーシップのある熱投タイプ、その投手が投げる時は、打線も「絶対負けられない」と奮起する。そういう定義から言えば、どのチームにもエースはいる。タイガースの場合は、若い頃から(その頃、弱かったしね)願望込みで井川がそう呼ばれてきた。まあ頼りないところもあるけれど、ウチのエースは井川だ。
だが、中二日、中三日で先発投手を回していた大昔、エースと呼ばれていた人たちは、みんなリリーフまでやってたんだよね。ここはお前に頼るしかないって時に、前の日完投したエースが、また火消しをやったりなんかして。まあ、とにかくいろんなことが今と全然違うので、「エース」という言葉の重みも、だんだん軽くなっているなぁと。
毎週完投勝利しているような、今年のD川上の活躍はエースと呼ぶに相応しい。でも考えようによっては、週1勝の働きに過ぎないとも言える。今の時代は、セットアッパーや、クローザーの方が、本当のエースなのかも知れないね。
そんなことを考えさせられる、井川6回2失点77球で藤川へスイッチの瞬間だった。


1回ウラ、一死一三塁から金本、スペンサーが凡退、残塁2。3回ウラ、二死二三塁で金本が凡退、残塁2。4回ウラ、二死満塁で鳥谷が凡退、残塁3。
このところすっかりおなじみになった残塁連鎖がこの日も続いていた。去年と今年、いったい何がこんなに違うのだろう。考えるまでもない、5番で147打点をあげた今岡の不在である。
チャンスを回せば必ずものにしてくれる、そう目されるポイントゲッターが一人いるだけで、相手投手はその前に走者を出したくないというプレッシャーに襲われる。他の打者にしてみれば、「自分が」という考えを捨てて、次に回そうという楽な気持ちで打席に入れる。ポイントゲッターが一人いるだけで、味方にはゆとりと幸せが、相手には緊張と地獄がもたらされていた。どれだけ05型今岡誠の存在が大きいものだったか、今になって痛感する。
05型今岡誠の不在という、当たり前といえば当たり前の状況に金本も苦しんでいる。「金本だけマークすればOK」イーグルス野村監督は露骨な四球策に出たが、他球団も大差ない。歩かせても良いという勝負、来るのはボールばかり。集中して失投を待つが、平常心を保つのは難しい。この日の凡退2つで金本のイライラはピークだっただろうね。
5回ウラ、一死一塁に四球の赤星。絶対勝負してくる場面。塁上の赤星もわかっていただろう、ここは走っちゃいけないところだ。塁上で少しでも投手の動揺を誘いながら、金本の長打を引き出したい。二球目の小さいスライダー、金本の堅い腕の筋肉がバットと一体化して、猛烈なスピードでボールを叩く、センターやや右、追いかける新庄がすぐに走りを緩めると、そのはるか頭上を白球が消えた。

少しずつ浮上のきっかけを掴んでいた今岡に、またもや死球禍がふりかかり、登録抹消する可能性もあるという。ようやく右手指の怪我が回復してきた金本だが、「5番不在」の負担が軽くなることはなさそうだ。
でもやっぱり連覇するなら、「エースと4番」。言葉の意味するところが変わっても、その格言自体は生きている。

Posted by torao at 08:46 | comments(16)
[野手]金本
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甲子園でいい試合をしてる頃、某所で噂の楽天を見てました。1人必殺の継投。すごいもんです。エースはいなくても、がんばれる、の見本みたいなものかな。楽天事情、よく知らないのですが、感心します。
言葉のあやというか「交流戦」っていうのでなんか仲良し関係みたいな気がするのですが、これもペナントレースの一部なんですから「第2楽章」みたいな言い方ないですかね。日本生命さんに提案しなきゃだめかな。

今岡選手、心配ですね〜。いても心配、いなくても心配。私の中で、存在感は抜群です。
| メル | 2006/06/20 9:11 AM |
>どれだけ05型今岡誠の存在が・・・・
同感&痛感です。

エースと4番。
投手陣のほうはそれぞれ分業制もあってチームワークもありつつ自分の仕事をきっちり。
かなりうまくいっていると思います。

打撃陣、4番に頼りすぎじゃないでしょうか。
昨夜だってアニキの一振りでようやく全員あとに続け〜って。
そんなに依存型でいいのかしら?
確かに金本選手の存在は大きいです。
たっぷり彼の野球理念なぞ体感しているのだから、そろそろ大人になって欲しいな。
いつまでもアニキ頼りじゃ進化していけませんよ!

今岡選手〜早く帰ってきてぇ〜〜。

でも昨日の勝利は嬉しいのだ。(エヘ)

| NANCY | 2006/06/20 9:58 AM |
>
井川6回2失点77球で藤川へスイッチの瞬間だった。

昨日は、これにつきますよね、エースの称号剥奪、そんな事まで考えさせられました。

9回坪井のヒットで大喜び、(不謹慎?w)
私は、新庄より坪井なんですよ。
| でんまん | 2006/06/20 12:04 PM |
今後の日程を見ますと7月のDとGが山場になりそうです。
苦しい夏場を乗り切るためにはベテランも含めた総力戦になるでしょう。
懇請して来てもらった片岡も今岡の活躍でベンチ要員だけど今は貴重な存在です。
とにかく今のチームワークなら行けそうだワイ。
| よし | 2006/06/20 12:20 PM |
>「エース」という言葉の重みも、だんだん軽くなっているなぁと。

そうですね。
でも、トランプでもエースは4枚。
うちも、
左のエース:井川
右のエース:福原
中継ぎのエース:球児
抑えのエース:久保田
ですよ。
え?なにか?福原?
ええ、右のエースです。(←キッパリ)

まぁ、エースが一番強いということはないですから。
トランプでもウルトラマンでも。
ファンの思い入れの大きさの最大級が、
投手の場合、エースと呼ばれるんじゃないですかね。
だから、わたくし思いますに、
やはり、右のエースは福原かと。(笑)
背番号、28やしね!
| grayghost | 2006/06/20 12:26 PM |
ラスト新庄in甲子園、昨日観戦してきました。
いやーやっぱりセンターの守備その他諸々、
男から見てもかっこいいですねぇ・・・。
最終打席が三振というのも新庄らしいかな?
新庄コールに続いて、結構ピンチだったにもかかわらず
坪井コールまで起きてちょっと久保田が可愛そうでもありました。
| まっくす | 2006/06/20 1:06 PM |
新庄見たさに甲子園行ってきました。行ってよかったー。


昨日の井川。せっかく味方が点取ってくれたのに簡単に取られちゃエースって感じしないです。今のタイガースの先発陣でエースと呼ばれる条件は「JFKを休ませられる」じゃないかと。最低でも一人は休ませてあげてください。7回8回くらいまでいってほしいです。


9回、私のまわりは不思議な感じでした。日ハムファンと新庄を応援、坪井を応援。久保田の応援もなく。久保田劇場の雰囲気はまったくなし。あんな9回初めてでした。
| 華 | 2006/06/20 1:06 PM |
昨日行かれた方多いみたいですね。
私もそのうちの一人です。
開門してからすぐ入ったので、新庄の打撃練習からずっと追っかけてました。
おかげさまでたくさんの姿を撮りだめできましたw

新庄もよかったんですが、スピードガン対決も面白かったですよ!
スポーツニュースとかで取り上げられたんでしょうか?
来年は全チーム1回ずつやってほしいなぁ。
| kaleido | 2006/06/20 2:12 PM |
スピードガンコンテスト、おもしろかったですね。
でも、雨天振替の当日客を呼ぶための、企画として出しおしみしそうな気がします。
昨日は調子に乗ってオレンジシートを買ったら、狭くて膝がつぶれそうでした。
アルプスの広いところを買えば良かったです。
| まつたか | 2006/06/20 3:16 PM |
今日の「右のエース」見に行って来ます
たしか5月ぐらい実況の人が下さんに「エース・・・」といいかけてやめたことがあったんですよ。
ちょっとエースの言葉が軽くなっちゃいませんか?
イガーさんは「その日その日に投げる人がエースだ」とどっかのインタビューで言ってます。自分が「エース」と言われることを避けたいような言い回しでかなしいものがありました。
昨日の試合は「もう少し投げたかった」そうです。

今岡不在きびしいですね。
兄貴が今日も打ちますように。
| かにこ | 2006/06/20 3:17 PM |
to メルさま
イーグルス、しんどいですよー。もう投手陣は気力だけで頑張ってる状況でしょう。でもとにかく勝ちまくっているのは凄い!打撃陣の好調もあって、チームが一丸になっているのがよくわかります。
そういえば「交流戦」て大学ラグビーでも、インターリーグという意味で使うなぁ。もうちょっとプレーオフっぽいけど。無理に訳さないでインターリーグでも良いと思うんですけど。

to NANCYさま
4番に依存しているとは思わないなぁ。なぜか4番ってそんな役回りなんですもん。誰も打てない時、打つのが4番。自分が打ってチームに勇気を与えるのが4番。ただ、4番しかいない状況は厳しいので、少なくとも4番と5番、または3番と4番が機能しないとキッツイです。

to でんまんさま
ところが、岡田監督にしてみれば、「昨日JFK投げなかったな、明日やって二日休みやなー」これだけが、井川→JFKの理由だったりすると思います(笑)。

to よしさま
>とにかく今のチームワークなら行けそうだワイ。
ここがポイントでしょうね。高揚感という意味では、二年間同じようなテンションを保つというのはなかなか難しい。そういう意味では、ジャイアンツ、スワローズあたりの方が、一気呵成に行くムードは持っているでしょう。ただジャイアンツは生え抜きがケガ、主力の大半が今年の新戦力という状況なので、雰囲気が良くないでしょうね。優勝って「地力」より、勢いの方が大切ですから、だから若いやつが必要なんです!

to grayghostさま
福原が、現在「エース級」であることは間違いないですよ。
まあ定義はいろいろできるでしょうが、周囲への影響力というのがポイントなんでしょうね。

to まっくすさま
坪井もずいぶん難しい球を簡単に打ちましたよね、さすが。みんな久保田でもちょっと余裕が出てきたのかな(笑)。

to 華さま
そりゃ、行って良かったですよ、絶対。末代まで語り継ぐのです(笑)。
昨日の井川、確かにあの2点がねー、行っていけないこともないけど、代えた方が安心って思われちゃダメですね。
ひょっとすると久保田はその方が抑えられるかも…(笑)。

to kaleidoさま
岡田監督発案スピードガン対決、いいですよね。あと、「バントでアプローチ競争」も見たいなぁ。ウチ弱そうだけど(笑)。新庄の写真は宝ですね。

to まつたかさま
出し惜しみで良いと思いますよ。出し過ぎは飽きますからね。観戦お疲れ様でした。

to かにこさま
もう行かれましたね。
カープのように、ローテを短く回す投手だとエースって感じもあるんですけど、たとえ実力的に図抜けた投手がいたとしても、均等に週一登板だと、あまりエースというメリハリがないと思うんです。それなら本当に、全員がエースであって欲しい。投手陣のキャプテンというイメージだとすれば、井川には合いませんね。分業制が高度化するにつれ、「エース」という言葉が形骸化しているように思います。
| torao | 2006/06/20 6:06 PM |
 エースと4番。
 嗚呼、なんと甘美な響きなのでしょう。
  
 え〜っと、(今、時間を遡ってます。)
 え〜〜っと(更に、歴史を遡ってます。)
 あっ、ほら!!江夏と田淵!!
 うん。うん。よかったね〜あの頃。大好きだったなぁ。ま、優勝はできなかったんだけどネ。 「弱〜い巨人にまた勝〜った!」 
 って、言っても
 「優勝できないタイガースゥ〜!」
 って、必ず返ってくるのよねぇ〜。ハアァ。 ッキィィィ〜〜〜〜〜〜〜。
 悔しいぃ!!!!!!!!!!!!!!!!
 今にみてろォ!今にみてろよォ!今に!
 
 あ、いけない。いけない。
 冷静にならなくては・・・・。また、子供達から
 「母さん、それって病気だよ。」
 「ごめん。母さんがわるかった。」
 「ところで、いいの?」
 「あ、ごめん、ごめん。すぐ夕飯にするね」 「違うよ。もう、阪神戦始まってるよ。」
 「ッッキャ〜〜!早く言ってよぉ〜!」

 と、こんな私ですが、今後ともヨロシクお願い致します。                         
 
| 3児の母 | 2006/06/20 6:30 PM |
to 3児の母さま
3児もいたらけっこう大変なんだろうなぁ。でも子どもだけで遊んだりするから逆に楽だったりするのかな。
> と、こんな私ですが、…
いったいどんなあなたなんだか…。かなりヘンなのはわかりました(笑)。
こちらこそよろしくお願いします!
| torao | 2006/06/20 10:16 PM |
新庄ラスト甲子園。
ある時は彼の攻守に未来のタイガースを託し、
ある時は余りの不甲斐なさに応援をボイコットされ、
ある時は敬遠のクソボールをサヨナラ打し、虎党
達を興奮の坩堝に放り込む。
やがて驚愕のメジャー挑戦。
打の力不足で失意の帰国。
そして日ハム、いやパのSHINJO誕生。
「これからはパリーグです」の台詞と共に、自らの
身を以って広告塔になりきった。
こんなに存在がワクワクさせる選手に今後出会えるだろうか。
この時代、彼をリアルタイムに見れた事を幸せに
思うし、引退は余りにも寂しい。

あ!そうだ!日本シリーズがある!
上って来いよ!華やかなラストダンスの舞台へ!
| 西田辺 | 2006/06/20 10:42 PM |
このところの苦しんでる金本選手をずっと観ててほんとに4番の重責って大変なものだなって思ってました。今日のスポニチにも「歩かせてもいいというリードが一番難しいんよ。」初めから捕手が立っての敬遠だったらいいのにと・・・。そんなので調子を狂わされながらもここという時に打てる集中力というものが4番なんだと思いました。
何気にスペちゃんが5番にいることでうまく回ってませんか?今日なんかだいぶ力んでましたが。
| yu | 2006/06/20 11:14 PM |
to 西田辺さま
ファイターズが上がってくるとしたら、きっと新庄が神のような活躍をした時でしょうね。その前にウチが…(笑)。

to yuさま
スペンサーって相手投手にとってちょっとイヤな打者なのかな。根拠のない自信がありそうだから、投手も根拠もないのに打たれそうな気になっちゃうのかも(笑)。金本の後という問題は04と同じ。なんとかせにゃなりません。
| torao | 2006/06/21 12:39 PM |

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