2007.03.23 Friday
でも、もうこの時期だから選手もいろいろ生き残りに必死なのだから、しょうがないよね(笑)。
CS中継なかったので見ていないけれど、ジャンがものすごく打たれながらもゲームを作ったというのが大収穫かもね。葛城がまた代打HR。この写真、良いね(サンスポ)。下がしっかり固まっていて、前に大きいフォロースルーで、左手がしっかり返っているから上から強く叩けているのだろう。桧山のふくらはぎはもうちょっとかかる(トシとると治りがw)ので、ベンチ入り獲ったね。そうそう金本が左太ももにハリがあるっていうのが心配。超スロースタートを余儀なくされるかもね。「万全でないのなら無理するな。トシなんだから、まずはしっかり治せ」って言えないのが辛いよなぁ(笑)。
さて「希望枠」やその周辺の話題。エラい賑やかになってきた。
希望枠とは、選手に球団選択の自由を与える(希望する球団に行けるようにする)という仕組みで、「職業選択の自由」に配慮したものである。
ちなみに私を含む大多数の野球ファンは、「希望球団に行けないこと」が職業選択の自由を阻害しているとは、感覚的に思っていないだろう。プロ野球選手という希望通りの「職業」についてるやん!てな感じで。ただ、恐らくこれは出るところに出て話をつきつめると弱いようだ。なぜなら、機構側が個人の自由を束縛していることは事実であり、自由主義、資本主義を標榜する国家の法律と相容れない部分があるからだ。
話戻して、今、その「希望枠」を即時撤廃するかしないかという、ハッキリ言ってどうでも良いことに、人々の感情が集中していることを憂う。読売とコミッショナー代行が「悪」で、他の球団と選手会とアマ3団体が「正義」。その戦いの結果はどうあるべきか、どうなるのか、良かった、悪かった…。なんか問題をすり替えられているような気がしてしょうがないんだよなぁ。
そりゃ私だって、「来年から」と言うのにはあきれている。だって、それじゃものの中身は西武と一緒のことだろう。今回の「西武の不正」というのは、一場事件があって、「不正対策」をしなきゃいけなくなった時に、しかかりを精算するためにやったこと。「来年から」と言っている人も、しかかりの精算という意味では同じことだろう。西武問題の何が問題なのかが明確になっていないから、こういう考え方の違いが生じるのだ。
問題のすり替えと言えば、「球団選択の自由を与えなければ、新人候補が直接メジャーに行ってしまう」という説も、あまり有力だとは思わない。NPBを経ず、直接MLBに挑戦するだけの意欲と実力と志向性があるのなら、どんな制度下でも直接行くだろう。そしてそういう選手が増えれば増えるほど、数少ない成功例と数多い失敗例が生まれるようになる。そうなればなおのこと、MLB志向の選手にとっても、MLB球団にとっても、NPBは重要な「機関」になる。
NPBがMLBへのステップに使われることは、当面甘んじて受け入れなければならないこと。それがイヤだと「鎖国」や「保護貿易」という政策を採れば「亡国」一直線。それこそ選手の自由意志を阻害しても退廃がやってくるばかり。屈辱に耐えて、それを跳ね返すこと。選手たちが、今いる場所で喜んでベストを尽くす、そういう環境作りをしていけば、日本プロ野球への愛情も高まってこようというもの。そういう良い流れを作って行かない限り、「MLBも良いけれど、オレは日本プロ野球を盛り上げていく」という心意気は育って来ないと思う。
一方で「希望枠こそ不正の温床」「希望枠やFAは、戦力均衡の理念に反し、特定球団のみを利する」という呪文も、問題の本質を捉えているとは思えない。
希望枠の理念は、各球団が努力により切磋琢磨し、選手に選んでもらえるような球団作りをすべしという点にある。この考え方は尊重されてしかるべきもので、不正の入り込む余地はないと思う。
また、希望枠、FAという「選手の自由意志」が働く制度と、特定球団への戦力集中もまた直結していない。本来、選手は試合に出てナンボなわけで、自由意志はどちらかと言えば「戦力均衡」側に結びつくはずなのだ。ところがそうなっていないということは、「企業努力によって生まれた格差」と「努力ではもはやいかんともしがたい構造的格差」が問題なのである。
では、すり替えられてしまっている本当に大きな問題とは何か。それは「不正」の定義を決めないことだと思う。
ドラフトに関する不正とは、プロ球団がアマ選手やその周辺に金品サービス、将来のポストなどの「好条件」を提供し、その見返りに自球団以外との入団交渉を拒否させることだ。
これが不正なのだと、きっちり全員が認識することから始めなければならない。
これが不正なのだという認識が共有できれば、不正の原因が、「プロ球団とアマ選手が、ドラフトより前に(場合によってはずっとずーっと前から)交渉をすることにある」ということになるだろう。そして希望枠制度下でも不正をなくすことはできるということ、現在の希望枠制度は、運用方法が不正によって成り立っているということを理解しなきゃいけない。
別の言い方をすれば、希望枠を撤廃しようとも、完全ウェーバーを導入しようとも、「ドラフト以前の交渉」をプロアマ一緒になって禁止し、監視し、厳罰を設けない限り、不正は決してなくならない。
CS中継なかったので見ていないけれど、ジャンがものすごく打たれながらもゲームを作ったというのが大収穫かもね。葛城がまた代打HR。この写真、良いね(サンスポ)。下がしっかり固まっていて、前に大きいフォロースルーで、左手がしっかり返っているから上から強く叩けているのだろう。桧山のふくらはぎはもうちょっとかかる(トシとると治りがw)ので、ベンチ入り獲ったね。そうそう金本が左太ももにハリがあるっていうのが心配。超スロースタートを余儀なくされるかもね。「万全でないのなら無理するな。トシなんだから、まずはしっかり治せ」って言えないのが辛いよなぁ(笑)。
さて「希望枠」やその周辺の話題。エラい賑やかになってきた。
希望枠とは、選手に球団選択の自由を与える(希望する球団に行けるようにする)という仕組みで、「職業選択の自由」に配慮したものである。
ちなみに私を含む大多数の野球ファンは、「希望球団に行けないこと」が職業選択の自由を阻害しているとは、感覚的に思っていないだろう。プロ野球選手という希望通りの「職業」についてるやん!てな感じで。ただ、恐らくこれは出るところに出て話をつきつめると弱いようだ。なぜなら、機構側が個人の自由を束縛していることは事実であり、自由主義、資本主義を標榜する国家の法律と相容れない部分があるからだ。
話戻して、今、その「希望枠」を即時撤廃するかしないかという、ハッキリ言ってどうでも良いことに、人々の感情が集中していることを憂う。読売とコミッショナー代行が「悪」で、他の球団と選手会とアマ3団体が「正義」。その戦いの結果はどうあるべきか、どうなるのか、良かった、悪かった…。なんか問題をすり替えられているような気がしてしょうがないんだよなぁ。
そりゃ私だって、「来年から」と言うのにはあきれている。だって、それじゃものの中身は西武と一緒のことだろう。今回の「西武の不正」というのは、一場事件があって、「不正対策」をしなきゃいけなくなった時に、しかかりを精算するためにやったこと。「来年から」と言っている人も、しかかりの精算という意味では同じことだろう。西武問題の何が問題なのかが明確になっていないから、こういう考え方の違いが生じるのだ。
問題のすり替えと言えば、「球団選択の自由を与えなければ、新人候補が直接メジャーに行ってしまう」という説も、あまり有力だとは思わない。NPBを経ず、直接MLBに挑戦するだけの意欲と実力と志向性があるのなら、どんな制度下でも直接行くだろう。そしてそういう選手が増えれば増えるほど、数少ない成功例と数多い失敗例が生まれるようになる。そうなればなおのこと、MLB志向の選手にとっても、MLB球団にとっても、NPBは重要な「機関」になる。
NPBがMLBへのステップに使われることは、当面甘んじて受け入れなければならないこと。それがイヤだと「鎖国」や「保護貿易」という政策を採れば「亡国」一直線。それこそ選手の自由意志を阻害しても退廃がやってくるばかり。屈辱に耐えて、それを跳ね返すこと。選手たちが、今いる場所で喜んでベストを尽くす、そういう環境作りをしていけば、日本プロ野球への愛情も高まってこようというもの。そういう良い流れを作って行かない限り、「MLBも良いけれど、オレは日本プロ野球を盛り上げていく」という心意気は育って来ないと思う。
一方で「希望枠こそ不正の温床」「希望枠やFAは、戦力均衡の理念に反し、特定球団のみを利する」という呪文も、問題の本質を捉えているとは思えない。
希望枠の理念は、各球団が努力により切磋琢磨し、選手に選んでもらえるような球団作りをすべしという点にある。この考え方は尊重されてしかるべきもので、不正の入り込む余地はないと思う。
また、希望枠、FAという「選手の自由意志」が働く制度と、特定球団への戦力集中もまた直結していない。本来、選手は試合に出てナンボなわけで、自由意志はどちらかと言えば「戦力均衡」側に結びつくはずなのだ。ところがそうなっていないということは、「企業努力によって生まれた格差」と「努力ではもはやいかんともしがたい構造的格差」が問題なのである。
では、すり替えられてしまっている本当に大きな問題とは何か。それは「不正」の定義を決めないことだと思う。
ドラフトに関する不正とは、プロ球団がアマ選手やその周辺に金品サービス、将来のポストなどの「好条件」を提供し、その見返りに自球団以外との入団交渉を拒否させることだ。
これが不正なのだと、きっちり全員が認識することから始めなければならない。
これが不正なのだという認識が共有できれば、不正の原因が、「プロ球団とアマ選手が、ドラフトより前に(場合によってはずっとずーっと前から)交渉をすることにある」ということになるだろう。そして希望枠制度下でも不正をなくすことはできるということ、現在の希望枠制度は、運用方法が不正によって成り立っているということを理解しなきゃいけない。
別の言い方をすれば、希望枠を撤廃しようとも、完全ウェーバーを導入しようとも、「ドラフト以前の交渉」をプロアマ一緒になって禁止し、監視し、厳罰を設けない限り、不正は決してなくならない。