2007.08.17 Friday
だから猛抗議も、暴力行為による退場も計算ずくのことだろうと思う。「普通じゃない」判定に対して、「普通じゃない」怒りを喚起したかったのだろう。
そりゃ「井野と土山にやられたー。あんたら阿部四郎か?」と言いたくもなる。誤審や疑惑の判定は野球にはつきものなんだけど、この二人の審判は私が監督だったとしてもいずれ胸をどついていることだろう。いちいち挙げないが、あの判定、この判定、おかしな判定の多くにこの二人が関係している。
ただし、審判で負けたと言えるほど立派な試合ができていたわけじゃない。タラレバを言うのは簡単だが、正しい判定があって無死満塁であっても、赤星の三ゴロはホームゲッツーになっていたかも知れないしね。だいたい荒木がややこしいポロリをするからこんなことになっちゃうんよ(笑)。
まあ空気読まずに暴論すれば、あの場面、二番手岡本が舞い上がって作ってしまった無死満塁でマウンドに上がって、鳥谷への初球に外角低めいっぱいに直球をビシっと決めて、以降ひるむことなくビシビシまっすぐで攻め込んできたD三番手高橋聡文がすごかったということ。今年の働きではとうてい荷が重いと思ったが正直驚いた。崩壊気味の中継ぎを救う妙手をひねり出しているD首脳陣も大したものだ。
「普通にやったらええ」D3連戦。1勝2敗という結果以上に、普通じゃないモヤモヤを抱えてしまった。できればその普通じゃないモヤモヤは忘れた方がよい。アレで負けた訳でも、コレで負けた訳でもない。下柳対川上の勝ち頭対決は、得点では差がなかったが、内容では雲泥の差があった。これがこの試合の本質だ。かいつまめば、川上と高橋と岩瀬に抑えられた。ウッズと井端に打たれた。下柳も粘ったが、四球が多く、味方の援護を得られるような投球じゃなかった。それでもこっちの主砲金本もウッズに負けじとHRで応戦した。わずか1点及ばなかったが善戦した。3タテの仕返しが1つの負け越しで済んだ…。そういうこと。そう思った方が良い。
プロ野球は結果がすべて。結果はそれほど悪くない。負け越したのに首位とのゲーム差も縮まるというラッキーもあった。
話は前後する。無死満塁で左の高橋が出てきて、1番鳥谷。退場は騒ぎは別にして、右の代打を送る選択肢についての声がちらほら。鳥谷への代打はない。いやもちろん最近当たりがないのであっても良い場面だが、鳥谷を代えないのがタイガースの「普通」だから、私は代えるべきでないと思う。問題は退場騒ぎの後、8回ウラ2−3、一死一三塁で赤星。代打濱中か。やっぱり私なら代えない。赤星は打率出塁率ともチームトップのバットコントロールがあり、しかも最近絶好調。特に軽いバットに変えてからスピードボールへの対応が良い。対左も対戦打率では2割9分台の対右よりはるかに良い3割3分台。どちらかと言えば速球系に弱く、差し込まれる傾向の強い濱中よりは、赤星の方が前進守備の間を抜きやすいような気がするし、前に転がせば何かが起きそうな赤星の方が相手もイヤだろう。いや私が監督なら、ウッズの前へのセフティスクイズなんだけどね。理屈ではホームに悪送球して2点入るんだけど(笑)。
しかしこの試合で最も「普通じゃない」ことは、疑惑の判定などではなくて、7回表に上園をマウンドに上げたことではなかったか。落合監督の口癖じゃないが、この時期は普通に試合をすれば良い。つまり自分たちの形を貫いて淡々と仕事をして、もちろん勝ち越せればラッキーだが、順位も拮抗した者同士、3連敗さえしなきゃOKなのだ。もし普通じゃないことをするならば、それ相応の道理と意図がなくちゃいけない。
0−2とビハインドの7回表、前の回代打を送られた先発下柳に代わる投手は誰か。先発ローテの杉山と上園、リードチームのJFK以外に、渡辺、江草、桟原、玉置といる。そこで出てきたのが上園。先発で結果が出ていないので、以後中継ぎに降格なのか、ちょうど能見を先発で使う前に一度中で投げさせたように、気分を変えて整えてからまた先発に行かせるのか。どっちにしたってなぜ今、上園なのかがわからない。だいたい大量リードだった能見の調整登板の時とは状況が違うし、リリーフ転向させるにしても「お試し」に適した場面じゃない。。
そりゃ、首脳陣には考えがあってのことだろう。上園にはしっかり説明してあるのかも知れない。だけど見ているこっちにはちっともわからないし伝わらない。見ている人の力をバカにしちゃいけないよ、こちとらぼけーっと見ているようで、球場でもテレビを通じてでもタイガースと一緒になって気を送って応援しているし、戦っているんだ。ホームの球場内の空気を変化させて、相手チームをイヤな気持ちにさせる仕事を担っているんだ。そもそも、ここで上園が出ていくということを、江草、渡辺、桟原らビハインドチームがどう受け取ったか。まだ2点差。いつものように彼らが試合を組み立て直せば、ドラゴンズも逃げ切り態勢に不安があるだけにまだまだこの試合わからない。彼らだって気合いが入っていただろうに。
たとえ上園がゼロに抑えたとしても私はこの策を支持しないし、たとえ上園ではなく桟原が出て行って、失点し負けたとしても、その責を問うことはしない。どんな意図があったにしても気持ちを分散させてしまう首脳陣のエラーだったと思う。
退場には訳があった。自分のエラーにイラついて、不確かな「劇場的激情」に、不確かな期待を賭けた。その計算の裏には、2年前の9月の出来事も影響を与えていたかも知れない。それはドラゴンズとしても同じこと。あの時と同じにしてたまるかという気持ちも働く。それに、同じような空間でも、あの時は敵地ナゴヤドーム。異様な空気に怒りのパワーが集中した。ここは大阪ドーム、ぐるりと味方ばかりの場内は、期待と重圧をかけてくる。そうそう思惑通りにならなかった。願わくば、選手の力を信じて、普通に試合を続けて欲しかったと思う。
そりゃ「井野と土山にやられたー。あんたら阿部四郎か?」と言いたくもなる。誤審や疑惑の判定は野球にはつきものなんだけど、この二人の審判は私が監督だったとしてもいずれ胸をどついていることだろう。いちいち挙げないが、あの判定、この判定、おかしな判定の多くにこの二人が関係している。
ただし、審判で負けたと言えるほど立派な試合ができていたわけじゃない。タラレバを言うのは簡単だが、正しい判定があって無死満塁であっても、赤星の三ゴロはホームゲッツーになっていたかも知れないしね。だいたい荒木がややこしいポロリをするからこんなことになっちゃうんよ(笑)。
まあ空気読まずに暴論すれば、あの場面、二番手岡本が舞い上がって作ってしまった無死満塁でマウンドに上がって、鳥谷への初球に外角低めいっぱいに直球をビシっと決めて、以降ひるむことなくビシビシまっすぐで攻め込んできたD三番手高橋聡文がすごかったということ。今年の働きではとうてい荷が重いと思ったが正直驚いた。崩壊気味の中継ぎを救う妙手をひねり出しているD首脳陣も大したものだ。
「普通にやったらええ」D3連戦。1勝2敗という結果以上に、普通じゃないモヤモヤを抱えてしまった。できればその普通じゃないモヤモヤは忘れた方がよい。アレで負けた訳でも、コレで負けた訳でもない。下柳対川上の勝ち頭対決は、得点では差がなかったが、内容では雲泥の差があった。これがこの試合の本質だ。かいつまめば、川上と高橋と岩瀬に抑えられた。ウッズと井端に打たれた。下柳も粘ったが、四球が多く、味方の援護を得られるような投球じゃなかった。それでもこっちの主砲金本もウッズに負けじとHRで応戦した。わずか1点及ばなかったが善戦した。3タテの仕返しが1つの負け越しで済んだ…。そういうこと。そう思った方が良い。
プロ野球は結果がすべて。結果はそれほど悪くない。負け越したのに首位とのゲーム差も縮まるというラッキーもあった。
話は前後する。無死満塁で左の高橋が出てきて、1番鳥谷。退場は騒ぎは別にして、右の代打を送る選択肢についての声がちらほら。鳥谷への代打はない。いやもちろん最近当たりがないのであっても良い場面だが、鳥谷を代えないのがタイガースの「普通」だから、私は代えるべきでないと思う。問題は退場騒ぎの後、8回ウラ2−3、一死一三塁で赤星。代打濱中か。やっぱり私なら代えない。赤星は打率出塁率ともチームトップのバットコントロールがあり、しかも最近絶好調。特に軽いバットに変えてからスピードボールへの対応が良い。対左も対戦打率では2割9分台の対右よりはるかに良い3割3分台。どちらかと言えば速球系に弱く、差し込まれる傾向の強い濱中よりは、赤星の方が前進守備の間を抜きやすいような気がするし、前に転がせば何かが起きそうな赤星の方が相手もイヤだろう。いや私が監督なら、ウッズの前へのセフティスクイズなんだけどね。理屈ではホームに悪送球して2点入るんだけど(笑)。
しかしこの試合で最も「普通じゃない」ことは、疑惑の判定などではなくて、7回表に上園をマウンドに上げたことではなかったか。落合監督の口癖じゃないが、この時期は普通に試合をすれば良い。つまり自分たちの形を貫いて淡々と仕事をして、もちろん勝ち越せればラッキーだが、順位も拮抗した者同士、3連敗さえしなきゃOKなのだ。もし普通じゃないことをするならば、それ相応の道理と意図がなくちゃいけない。
0−2とビハインドの7回表、前の回代打を送られた先発下柳に代わる投手は誰か。先発ローテの杉山と上園、リードチームのJFK以外に、渡辺、江草、桟原、玉置といる。そこで出てきたのが上園。先発で結果が出ていないので、以後中継ぎに降格なのか、ちょうど能見を先発で使う前に一度中で投げさせたように、気分を変えて整えてからまた先発に行かせるのか。どっちにしたってなぜ今、上園なのかがわからない。だいたい大量リードだった能見の調整登板の時とは状況が違うし、リリーフ転向させるにしても「お試し」に適した場面じゃない。。
そりゃ、首脳陣には考えがあってのことだろう。上園にはしっかり説明してあるのかも知れない。だけど見ているこっちにはちっともわからないし伝わらない。見ている人の力をバカにしちゃいけないよ、こちとらぼけーっと見ているようで、球場でもテレビを通じてでもタイガースと一緒になって気を送って応援しているし、戦っているんだ。ホームの球場内の空気を変化させて、相手チームをイヤな気持ちにさせる仕事を担っているんだ。そもそも、ここで上園が出ていくということを、江草、渡辺、桟原らビハインドチームがどう受け取ったか。まだ2点差。いつものように彼らが試合を組み立て直せば、ドラゴンズも逃げ切り態勢に不安があるだけにまだまだこの試合わからない。彼らだって気合いが入っていただろうに。
たとえ上園がゼロに抑えたとしても私はこの策を支持しないし、たとえ上園ではなく桟原が出て行って、失点し負けたとしても、その責を問うことはしない。どんな意図があったにしても気持ちを分散させてしまう首脳陣のエラーだったと思う。
退場には訳があった。自分のエラーにイラついて、不確かな「劇場的激情」に、不確かな期待を賭けた。その計算の裏には、2年前の9月の出来事も影響を与えていたかも知れない。それはドラゴンズとしても同じこと。あの時と同じにしてたまるかという気持ちも働く。それに、同じような空間でも、あの時は敵地ナゴヤドーム。異様な空気に怒りのパワーが集中した。ここは大阪ドーム、ぐるりと味方ばかりの場内は、期待と重圧をかけてくる。そうそう思惑通りにならなかった。願わくば、選手の力を信じて、普通に試合を続けて欲しかったと思う。