自称阪神タイガース評論家（跡地）

普段の生活の中で、「お前は雨男だからこのイベントには参加しないでくれ」なんて言う人がいたら、そらイジメだろうと思うし、「大丈夫！私、晴れ女だから絶対雨あがるよ」なんという人がいたら、そら自意識過剰だろうと言いたくなっちゃう（笑）。だって気象は地球規模の自然現象なのであって、一個人の予定なんて知ったこっちゃないんだから。

だがしかし、杉山は雨男である。そんなことはタイガースファンならみんな知っている。どうしても雨が降って欲しい時の「スギスギ坊主」は常識。水不足の雨乞いは、「先発杉山」と筆で書いた紙を次々と炎に投げ込んで、輪になって踊るのが風習。

０２年のドラフト自由枠。一軍初登板は優勝した０３年８月２０日Ｄ戦、大阪ドーム。あ、これがまずかったか、デビュー戦を屋根の下でやっちゃったのが。やっぱりエース候補は空の下で送り出してあげなきゃいけなかったのか。この年は３試合登板で０勝２敗。

岡田元年の０４年は二軍スタート、４月終盤に１軍昇格。リリーフでの好投を経て、ローテ谷間要員となるが、登板予定をことごとく雨で流す。私のブログで振り返ってみたら、０４年５月１７日にすでにこういう記述がある。「杉山といえば雨、雨で中止といえば杉山。かわいそうに三度目のお流れである。だいたい同時期に声がかかった同期の久保田は順調に登板を重ねているのに、不運としか言いようがない」、さらに５月２１日には「これで今日からのローテーションはどうなるのか？サンスポは井川・福原・藪と予想している。そうすると次の横浜戦は下柳・久保田・雨（杉山）となって、表裏が激しくなるように思うが…」と個人名と天候名を混同している。
この年は、結局好調期に中止が重なり１３試合２勝２敗に終わる。

優勝した０５年は開幕一軍を逃したが、４月後半からローテ入り。「大流し」もなくコンスタントに勝って２３試合で９勝６敗。交流戦では同学年ライオンズ松坂に投げ勝ったりなんかして、翌年は若きエースの称号を勝ち取るものと思っていた。

０６年。詳しい記録も記憶もないのだけれど、確かこの年も杉山は開幕ローテをゲットしながら雨、雨と登板機会を流し、やっと回ってきたら手の皮がむけちゃったとかなんとかで降格して、その後は調子を崩して負け続きでまた降格。シーズン後半までなーんもできなかったんじゃなかったっけ。お盆過ぎに一軍復帰後は６戦みな好投で通年トータル１７試合４勝４敗。

そして昨年は出遅れの立ち遅れ。４月後半に出てきたが、１つ素晴らしい投球をすれば２つダメな投球をするという、かつての福原的存在感。夏場過ぎにまた出てきてそこそこ投げる。結局２０試合４勝５敗。

春先は天候、不調、故障などでとことん不運。梅雨時からは二軍での漬け込み期間。そして夏場以後は大活躍。梅干しみたいなやつだ（笑）。なんとかこの基本パターンが変わってくれると良いんだけどね。

もし杉山が雨男でなかったら、ひょっとしたら今頃タイガースのエースとして君臨していたかも知れない…なんていう意味のない空想はよしにして、レイニー杉山に幸多かれと祈らずにはいられないよ。