2008.04.28 Monday
前々日ととてもよく似た試合展開で、その日も同じように9回ウラは鳥谷からの攻撃だった。そして160km/hの速球と140km/h台のフォークの前に、鳥谷、矢野、関本が三者三振に切られて試合が終わっている。
鳥谷への初球、外へ直球154km/h見逃しストライク。2球目143km/hフォークがやや引っかかってボール。3球目、インコース159km/h直球が低く外れてボール。前の試合ではタイガース打線を飲み込むように、ことごとくストライクを先行させていたクルーンだが、今日はカウントを悪くする。2点差と1点差では、先頭打者を取らねばならないというプレッシャーが全然違う。
この日も8回ウラを迎えるまでは、その日と同じ1−3だった。そこから1点差に詰め寄る1点を奪ったのは今岡のタイムリーヒットだった。先頭赤星、低めの直球を痛烈に弾き返すもサード木村拓の正面。しかしこれを捕り損ね、さらに慌てて一塁へ悪送球となり赤星は一気に三塁へ。2番平野に代打今岡。怒号混じりの大声援に甲子園が揺れる。ジャイアンツは4番手の左腕山口。初球インロースライダー空振りのあとの2球目、外の直球を素直に反射させた。気負いのないスムーズなスイングは、ヒットコースへの面がキチッと定まったパッシングショットで、一二塁間を美しく破った。
クルーンの4球目、鳥谷はまっすぐにタイミングを合わせ小さく振り抜く。レフト前へライナーのクリーンヒット。9回ウラ無死一塁。
打席に矢野。送りバントだろう。しかしクルーンの速球を送るというのは簡単な仕事ではない。もっとも矢野にとっては中盤で乱れた杉山をリードすることも簡単な仕事ではなかっただろうが。
先発杉山は序盤リズム良く、丹念に低めにボールを集めていた。5回まで散発4安打1四球。一方、タイガースを得意とする内海も負けない投球で、前半はガチガチの投手戦。
しかし5回ウラ赤星のタイムリーヒットでタイガースが1点先制すると、試合同様に心が動いてしまう。
6回表、杉山は1番坂本、2番亀井を打ち取るが、小笠原、高橋に連続四球。そこでラミレスに2点タイムリー二塁打をレフトオーバーに打ち込まれたのだから非常に印象が悪い。何度も見た光景で1−2。
もう1回頑張れと送り出された7回表も代打谷にタイムリーを打たれ1−3。しかし直後一死一塁から坂本の打球は詰まったショートライナー、カウント2−3からスタートを切った谷は戻れず併殺。とりあえず当たりの戻りつつあるG打線を7回3失点でまとめた形にはなった。
矢野、バントの構え。初球クルーンの速球が矢野の頭部へ。156km/hの速球が矢野の端正な顔面に衝突する寸前、矢野は身を翻してこれを避ける。おそらく鼻先数センチ横を球が通過しただろう。怒号渦巻く甲子園、同時にベンチから岡田監督が飛び出す「危険球やろ!」。場内は「退場コール」で騒然。球審友寄「まあまあ」と取りなして試合再開。
暴投で走者はすでに2塁に進んでいる。矢野は引き続きバントの構え。2球目、3球目、4球目。クルーンは絶対に送らせまいと160km/h級の速球を放り込むが、失われた心のバランスが戻らず、ストレートの四球。無死一二塁。しかしこれはこれで攻めにくい形だ。
岡田監督の耳打ちに送られ、打席に8番関本。バントの構え。3塁はフォースアウトできる。いかにバントの上手い関本と言えどもクルーンの速球を殺せるか。しかし前の打席の失敗を挽回しようと、関本の集中は尋常ではなかった。
7回ウラ、点差は1−3と2点差に開いた。マウンドは好投の内海に変わって2番手門倉。先頭矢野が四球でチャンスメーク。しかし当たっている関本のカウント2−3で矢野にスタートを切らせ、最悪の三振ゲッツー、チャンスを潰し流れを掴み損ねる。ベンチの焦りとも思えるが、関本ならという気持ちはわかる場面だった。
呼吸を整えるクルーン、第1球、低めへの速球155km/h、関本バント、巧い!三塁側へ理想的な死んだ打球、クルーン一塁へ送球、一死二三塁。これは素晴らしい仕事だ。安堵の表情でベンチに戻る関本を讃えて次々とハイタッチの波ができる。殊勲打の選手を迎えるのと変わらない雰囲気だった。
先の関本の三振ゲッツーで失いかけた流れを強引に引き戻した殊勲者は8回表、杉山に代わってマウンドに上がった能見だった。ひじと手首をくねらせて体に隠す「星野伸之スタイル」で、前々日の三者三振に引き続き、亀井、小笠原、高橋を三者連続内野ゴロに仕留める。
ドラゴンズ戦で4回を投げた久保田が能見の勢いを借りて、なんとか9回表をゼロに抑えて、そしてこのビッグチャンスができた。打順はその9番久保田、もちろん代打は桧山だ。
場内のボルテージは最高潮。失神者が出ないかと心配になるほどの「わっしょい」が響き渡る。初球144km/hのフォークは高く外れる。桧山見切っている。2球目、157km/hの直球、桧山鋭く引っ張り込み強く叩く、打球はワンバウンドで一塁正面、バックホーム、アウト!ゴロゴー「決め」のプレーだが、一塁小笠原も必死のプレーだ。二死一三塁となる。あと1本が出ない。
今岡のタイムリーで1点差となった8回ウラもあと1本に泣いた。山口はその後新井に対して制球を乱してストレートの四球で無死一二塁。絶好の同点機、金本は詰まらされて三ゴロ、5−4−3と渡るも全力疾走で一塁セーフ、一死一三塁。打者フォード、G内野は当然の前進守備。そして結果はここしかないという二ゴロ。つまり絶対にやれない1点だから、全部バックホーム、ただし「ここ」に来た二ゴロと、「ここ」に来た遊ゴロだけはゲッツーというのが内野のシフトで、その「ここ」に打球が来た。4−6−3ザ・ゲッツーで一瞬にして同点逆転機が消える。
しかしだ。桧山の当たりは次打者赤星を勇気づけ、クルーンを動揺させたに違いない。ファーストストライクを積極的に振りに行って、十分速いボールにピタリとタイミングを合わされて弾き返された。打席には赤星、バットを合わせるのも巧い、打ち損じての内野安打もある、さらにはファールで粘っての四球もある。そして何より当たっている。それは打撃だけでなく、守備でもだ。
フォード併殺で流れはまたGへ。9回表久保田は二塁打、敬遠、四球で二死満塁の大ピンチを迎えていた。打席は当たっている坂本。ここでタイガースは勝負のシフト。赤星をどーんと前に出してポテンを拾わせるバクチ。坂本の当たりは打った瞬間ライト前ヒットとわかる打球だったが、赤星猛ダッシュからスライディングキャッチ!うおー、すげー!
このプレーこそが、9回ウラ先頭鳥谷のヒットを生み出した最大のキープレーだった。
しかし相手クルーンも流石に二死一三塁となって落ち着いた。これしかないという外角に155km/h、151km/hと決めて赤星は見送るしかない、2ナッシング。3球勝負、またしてもアウトロー、赤星しっかり振った、打球はやや大きく弾んで三遊間、坂本追いついて送球体勢一瞬二塁ベースを見ながら一塁送球、赤星走る、送球ワンバウンド、どっちだ、セーフ!同点!セーフのポーズをしながら振り返って、判定を見届けた赤星、笑顔でその手を上げておどけて見せた。ついに同点に追いついた!
しかし今のプレー、打球コースから言って一塁はセーフになる可能性が高く、坂本は二塁フォースアウトを狙った。しかし桧山の代走坂が素晴らしいスタートで、それを阻止していた。これもまた大きなプレー。
さあこうなりゃ俄然有利。3−3同点となって二死一二塁、せっかくだから一気にサヨナラ行ってしまいたい。途中出場の藤本にも何かが起きそうな予感がしてくる。甲子園大酸欠状態わっしょいが終わらない。初球の143km/hフォークを空振りして力が抜けたか、その後動揺するクルーンの球筋をしっかり見極めている。2−3から外に外れたフォークも慌てずに見切る。四球で二死満塁。
さあ、凄い場面になった。クルーン対新井、9回ウラ二死満塁。藤本に対してフォークがことごとく外れて四球になったのだから、もうクルーンにも迷いはない。渾身のまっすぐを投げるだけだ。新井はそのまっすぐを打つだけだ。なんてシンプル!
初球フォーク!高く外れてボール。これはもう決定的に悪手。この場面でストライクを取れていない球を投げさせるとは。これで次は絶対の絶対の絶対にまっすぐ。第2球158km/h引っ掛けてボール!なかなか投げきれるもんじゃないよ。カウント0−2!さあ行け、次のど真ん中まっすぐを打ち抜け!第3球ボール!157km/hさらに引っかかった。ああ、もう次はね、一つは見るしかないよなぁ。4球目ど真ん中を狙ってストライク。もうこれは仕方ない。さあ次だ真ん中直球!第5球156km/hファール!振り遅れだが、オッケー当たった、行けるぞ。第6球、156km/h低め、おおよう当てたファール!すごいぞこれは、3−3同点9回ウラ二死満塁2−3だからね、しかも今すぐには絶対負けない場面なんだから楽しさひとしおだ!第7球157km/hファール!おおこれは凄い!インハイ振り遅れをネット裏へ!これは新井でなきゃファールに出来ない球だ。よしこれで勝ったろう。第8球、フォーク!ファール!すげー!なんでここでフォークなんだ!なんでここでフォークをファールできるんだ!すげー!新井すげー!これでわからない、次のまっすぐ、新井当てられるのか、迷いはないのか。第9球、まっすぐ156km/h、外ギリギリ…ボール!押し出し試合終了!
喜ぶタイガースナイン。激高して球審に詰め寄るクルーン。黄色が弾けまくり、黒が沈み込む。その切り替わる映像の対比が凄まじい。でも最高に面白い試合だったよ。クルーンもよう頑張ったと思う。そしてそれを上回る素晴らしい戦いをしたタイガースが誇らしかった。
鳥谷への初球、外へ直球154km/h見逃しストライク。2球目143km/hフォークがやや引っかかってボール。3球目、インコース159km/h直球が低く外れてボール。前の試合ではタイガース打線を飲み込むように、ことごとくストライクを先行させていたクルーンだが、今日はカウントを悪くする。2点差と1点差では、先頭打者を取らねばならないというプレッシャーが全然違う。
この日も8回ウラを迎えるまでは、その日と同じ1−3だった。そこから1点差に詰め寄る1点を奪ったのは今岡のタイムリーヒットだった。先頭赤星、低めの直球を痛烈に弾き返すもサード木村拓の正面。しかしこれを捕り損ね、さらに慌てて一塁へ悪送球となり赤星は一気に三塁へ。2番平野に代打今岡。怒号混じりの大声援に甲子園が揺れる。ジャイアンツは4番手の左腕山口。初球インロースライダー空振りのあとの2球目、外の直球を素直に反射させた。気負いのないスムーズなスイングは、ヒットコースへの面がキチッと定まったパッシングショットで、一二塁間を美しく破った。
クルーンの4球目、鳥谷はまっすぐにタイミングを合わせ小さく振り抜く。レフト前へライナーのクリーンヒット。9回ウラ無死一塁。
打席に矢野。送りバントだろう。しかしクルーンの速球を送るというのは簡単な仕事ではない。もっとも矢野にとっては中盤で乱れた杉山をリードすることも簡単な仕事ではなかっただろうが。
先発杉山は序盤リズム良く、丹念に低めにボールを集めていた。5回まで散発4安打1四球。一方、タイガースを得意とする内海も負けない投球で、前半はガチガチの投手戦。
しかし5回ウラ赤星のタイムリーヒットでタイガースが1点先制すると、試合同様に心が動いてしまう。
6回表、杉山は1番坂本、2番亀井を打ち取るが、小笠原、高橋に連続四球。そこでラミレスに2点タイムリー二塁打をレフトオーバーに打ち込まれたのだから非常に印象が悪い。何度も見た光景で1−2。
もう1回頑張れと送り出された7回表も代打谷にタイムリーを打たれ1−3。しかし直後一死一塁から坂本の打球は詰まったショートライナー、カウント2−3からスタートを切った谷は戻れず併殺。とりあえず当たりの戻りつつあるG打線を7回3失点でまとめた形にはなった。
矢野、バントの構え。初球クルーンの速球が矢野の頭部へ。156km/hの速球が矢野の端正な顔面に衝突する寸前、矢野は身を翻してこれを避ける。おそらく鼻先数センチ横を球が通過しただろう。怒号渦巻く甲子園、同時にベンチから岡田監督が飛び出す「危険球やろ!」。場内は「退場コール」で騒然。球審友寄「まあまあ」と取りなして試合再開。
暴投で走者はすでに2塁に進んでいる。矢野は引き続きバントの構え。2球目、3球目、4球目。クルーンは絶対に送らせまいと160km/h級の速球を放り込むが、失われた心のバランスが戻らず、ストレートの四球。無死一二塁。しかしこれはこれで攻めにくい形だ。
岡田監督の耳打ちに送られ、打席に8番関本。バントの構え。3塁はフォースアウトできる。いかにバントの上手い関本と言えどもクルーンの速球を殺せるか。しかし前の打席の失敗を挽回しようと、関本の集中は尋常ではなかった。
7回ウラ、点差は1−3と2点差に開いた。マウンドは好投の内海に変わって2番手門倉。先頭矢野が四球でチャンスメーク。しかし当たっている関本のカウント2−3で矢野にスタートを切らせ、最悪の三振ゲッツー、チャンスを潰し流れを掴み損ねる。ベンチの焦りとも思えるが、関本ならという気持ちはわかる場面だった。
呼吸を整えるクルーン、第1球、低めへの速球155km/h、関本バント、巧い!三塁側へ理想的な死んだ打球、クルーン一塁へ送球、一死二三塁。これは素晴らしい仕事だ。安堵の表情でベンチに戻る関本を讃えて次々とハイタッチの波ができる。殊勲打の選手を迎えるのと変わらない雰囲気だった。
先の関本の三振ゲッツーで失いかけた流れを強引に引き戻した殊勲者は8回表、杉山に代わってマウンドに上がった能見だった。ひじと手首をくねらせて体に隠す「星野伸之スタイル」で、前々日の三者三振に引き続き、亀井、小笠原、高橋を三者連続内野ゴロに仕留める。
ドラゴンズ戦で4回を投げた久保田が能見の勢いを借りて、なんとか9回表をゼロに抑えて、そしてこのビッグチャンスができた。打順はその9番久保田、もちろん代打は桧山だ。
場内のボルテージは最高潮。失神者が出ないかと心配になるほどの「わっしょい」が響き渡る。初球144km/hのフォークは高く外れる。桧山見切っている。2球目、157km/hの直球、桧山鋭く引っ張り込み強く叩く、打球はワンバウンドで一塁正面、バックホーム、アウト!ゴロゴー「決め」のプレーだが、一塁小笠原も必死のプレーだ。二死一三塁となる。あと1本が出ない。
今岡のタイムリーで1点差となった8回ウラもあと1本に泣いた。山口はその後新井に対して制球を乱してストレートの四球で無死一二塁。絶好の同点機、金本は詰まらされて三ゴロ、5−4−3と渡るも全力疾走で一塁セーフ、一死一三塁。打者フォード、G内野は当然の前進守備。そして結果はここしかないという二ゴロ。つまり絶対にやれない1点だから、全部バックホーム、ただし「ここ」に来た二ゴロと、「ここ」に来た遊ゴロだけはゲッツーというのが内野のシフトで、その「ここ」に打球が来た。4−6−3ザ・ゲッツーで一瞬にして同点逆転機が消える。
しかしだ。桧山の当たりは次打者赤星を勇気づけ、クルーンを動揺させたに違いない。ファーストストライクを積極的に振りに行って、十分速いボールにピタリとタイミングを合わされて弾き返された。打席には赤星、バットを合わせるのも巧い、打ち損じての内野安打もある、さらにはファールで粘っての四球もある。そして何より当たっている。それは打撃だけでなく、守備でもだ。
フォード併殺で流れはまたGへ。9回表久保田は二塁打、敬遠、四球で二死満塁の大ピンチを迎えていた。打席は当たっている坂本。ここでタイガースは勝負のシフト。赤星をどーんと前に出してポテンを拾わせるバクチ。坂本の当たりは打った瞬間ライト前ヒットとわかる打球だったが、赤星猛ダッシュからスライディングキャッチ!うおー、すげー!
このプレーこそが、9回ウラ先頭鳥谷のヒットを生み出した最大のキープレーだった。
しかし相手クルーンも流石に二死一三塁となって落ち着いた。これしかないという外角に155km/h、151km/hと決めて赤星は見送るしかない、2ナッシング。3球勝負、またしてもアウトロー、赤星しっかり振った、打球はやや大きく弾んで三遊間、坂本追いついて送球体勢一瞬二塁ベースを見ながら一塁送球、赤星走る、送球ワンバウンド、どっちだ、セーフ!同点!セーフのポーズをしながら振り返って、判定を見届けた赤星、笑顔でその手を上げておどけて見せた。ついに同点に追いついた!
しかし今のプレー、打球コースから言って一塁はセーフになる可能性が高く、坂本は二塁フォースアウトを狙った。しかし桧山の代走坂が素晴らしいスタートで、それを阻止していた。これもまた大きなプレー。
さあこうなりゃ俄然有利。3−3同点となって二死一二塁、せっかくだから一気にサヨナラ行ってしまいたい。途中出場の藤本にも何かが起きそうな予感がしてくる。甲子園大酸欠状態わっしょいが終わらない。初球の143km/hフォークを空振りして力が抜けたか、その後動揺するクルーンの球筋をしっかり見極めている。2−3から外に外れたフォークも慌てずに見切る。四球で二死満塁。
さあ、凄い場面になった。クルーン対新井、9回ウラ二死満塁。藤本に対してフォークがことごとく外れて四球になったのだから、もうクルーンにも迷いはない。渾身のまっすぐを投げるだけだ。新井はそのまっすぐを打つだけだ。なんてシンプル!
初球フォーク!高く外れてボール。これはもう決定的に悪手。この場面でストライクを取れていない球を投げさせるとは。これで次は絶対の絶対の絶対にまっすぐ。第2球158km/h引っ掛けてボール!なかなか投げきれるもんじゃないよ。カウント0−2!さあ行け、次のど真ん中まっすぐを打ち抜け!第3球ボール!157km/hさらに引っかかった。ああ、もう次はね、一つは見るしかないよなぁ。4球目ど真ん中を狙ってストライク。もうこれは仕方ない。さあ次だ真ん中直球!第5球156km/hファール!振り遅れだが、オッケー当たった、行けるぞ。第6球、156km/h低め、おおよう当てたファール!すごいぞこれは、3−3同点9回ウラ二死満塁2−3だからね、しかも今すぐには絶対負けない場面なんだから楽しさひとしおだ!第7球157km/hファール!おおこれは凄い!インハイ振り遅れをネット裏へ!これは新井でなきゃファールに出来ない球だ。よしこれで勝ったろう。第8球、フォーク!ファール!すげー!なんでここでフォークなんだ!なんでここでフォークをファールできるんだ!すげー!新井すげー!これでわからない、次のまっすぐ、新井当てられるのか、迷いはないのか。第9球、まっすぐ156km/h、外ギリギリ…ボール!押し出し試合終了!
喜ぶタイガースナイン。激高して球審に詰め寄るクルーン。黄色が弾けまくり、黒が沈み込む。その切り替わる映像の対比が凄まじい。でも最高に面白い試合だったよ。クルーンもよう頑張ったと思う。そしてそれを上回る素晴らしい戦いをしたタイガースが誇らしかった。