2008.06.09 Monday
Bsも後藤大引の二遊間、坂口村松の右中間はピリッとしているが、この日は三塁北川、左翼ローズが守備の緩いところが出た。DH制に特化したチーム体勢だから仕方ないところ。
また状況や打者による外野手の位置取りについて全般的に深すぎると中継の解説者が指摘していた。この辺は敵情調査や情報分析に甘さがあるのかも知れない。
しかしながら、個々の戦闘能力の高さは認識した。ここしばらく順位低迷が続き、戦力を低く見られがちなBsだが、首脳陣が代わって立て直しの余地は十分にありそうだ。
4連勝で貯金20、勝率.679は、2勝1敗ペースの上を行く。
6月に入って5勝1敗。その5勝はいずれも3点差以内、うち3つまでが1点差。また上園に勝ちが付いた以外はすべて終盤まで勝負がもつれる終い決着。「圧倒的な強さ」よりも「しぶとい強さ」を感じさせる。
この日の試合で強さを感じさせたのが抜け目のない走塁。進塁する、進塁させる意識の高さ。
初回、エラー出塁の関本は新井のレフト前ヒットで三塁へ。鋭く左中間を抜こうかという打球にレフトがなんとか回り込んだので当然ではあったが抜け目ない。この一死一三塁で金本がライトへ犠飛、1安打で先制点。
逆転された6回、すぐさま追いついた3点目も抜け目なかった。先頭新井が鋭く三塁線を破りヘッドスライディングで二塁打にすると、金本の大きい右飛で三進。さらにフォードがレフトへ大きな犠飛を上げてまたしても1安打で1点。
さらに7回の決勝点は、一死からバルディリスがレフト前ポテンで二塁を奪うと9番投手渡辺への代打林が大きなライトフライで三進させて、二死三塁で赤星という相手を不安にさせる状況を作る。結果赤星の中前タイムリーを誘発した。もちろん、ファールで粘って、難しい低め直球をジャストミートした赤星をはじめ、打点をあげた選手は特に讃えられてしかるべき。でもその前段階でそれぞれが狙いを持って行動し、点が入る下地を作っている。
9安打で4点、フライアウトでの進塁が4つで、うち2つが犠飛。スコアブック上でもタイガースの強さが読み取れる。
そしてスコアではわからない強さも随所に見ることができた。それは1対1、力勝負の強さ。
1−0とリードしている4回ウラ、突き放す2点目となる新井の一発。そのスイングの力強いこと。Bs先発左腕山本が最悪ファールを取りに来たインハイ直球、これがやや真ん中に甘くなるところ、ポイントは相当差し込まれていたかに見えたが、右足に残した重心はそのままに、球の力を全部受け止めて、さらに下から上に向かって全身の筋力でひねり上げる。手応え十分。重心が乗り切った右足から飛び跳ねるように力一杯バットを振り戻しながら高く上がった打球を見れば、浜風にも乗ってレフトスタンドに吸い込まれた。相手のローズにもカブレラにも負けない豪快なスイング。これもなくちゃね、プロ野球!
同点の7回表、先発アッチソンから引き継いだ渡辺がアウト、ヒット、アウト、ヒットの二死一二塁で3番カブレラを迎える。さすがに前日2回を投げての連投、しかもいずれも競り合いの後半戦、腕の振りに本来のキレがない。カブレラも上手く追い込むが際どいところしぶとく選ばれて四球で満塁、ローズ。苦手なインハイをスライダーで狙うが、不安な気持ちが球に反映したかのように、ことごとくわずかのところでボールと判定されカウント1−3。でもナベのハートは強い。インハイスライダーを続けて2−3。そして最後はこの日たった1球だけだった「本来の直球」をど真ん中へ叩き込み、空振り三振!力勝負で4番をねじ伏せた。
先発アッチソンは4回まで完璧。ボールの力、制球とも申し分なし。先頭北川にソロHRを打たれた5回あたりから意図しない高めに球が行くようになり、6回は少しずつ少しずつ球が甘くなり、キレを失う。しかし逆転されてなお一死二三塁という場面では、良く踏ん張ったと思う。ここを1点ビハインドまで、しかも自力で終わらせたことが大きかった。
ただ、良い立ち上がりを見せても5,6回で崩れるというのがパターン化している点は、今後の役割分担を含めて検討しなきゃいけないかも知れない。
8回担当の久保田は足を絡められてピンチを招いた。一死二塁、大引は152km/h速球にバットを合わせ一二塁間、これを新井がダイビングキャッチ、ボールがミットからころころと出るが慌てず拾って、体全体を使ってベースカバーの久保田へトス、アウト!超ファインプレー!いやあこれ素晴らしかった。勝負を分けた。久保田も元気が出た。
最後は藤川が完璧。ハマちゃんへは直球のみで一邪飛。坂口へはフォークを挟んで3球三振、村松も直球のみで捕邪飛。3連投で登板がかさんできたが、日々調整ができている。でも今日は休ませて「連休」の試合展開にしたいね。雨も心配だけど。
集中して走り、集中して守り、集中して打つ。振り返れば、新井の存在感が色濃く出たナイスゲームだった。
また状況や打者による外野手の位置取りについて全般的に深すぎると中継の解説者が指摘していた。この辺は敵情調査や情報分析に甘さがあるのかも知れない。
しかしながら、個々の戦闘能力の高さは認識した。ここしばらく順位低迷が続き、戦力を低く見られがちなBsだが、首脳陣が代わって立て直しの余地は十分にありそうだ。
4連勝で貯金20、勝率.679は、2勝1敗ペースの上を行く。
6月に入って5勝1敗。その5勝はいずれも3点差以内、うち3つまでが1点差。また上園に勝ちが付いた以外はすべて終盤まで勝負がもつれる終い決着。「圧倒的な強さ」よりも「しぶとい強さ」を感じさせる。
この日の試合で強さを感じさせたのが抜け目のない走塁。進塁する、進塁させる意識の高さ。
初回、エラー出塁の関本は新井のレフト前ヒットで三塁へ。鋭く左中間を抜こうかという打球にレフトがなんとか回り込んだので当然ではあったが抜け目ない。この一死一三塁で金本がライトへ犠飛、1安打で先制点。
逆転された6回、すぐさま追いついた3点目も抜け目なかった。先頭新井が鋭く三塁線を破りヘッドスライディングで二塁打にすると、金本の大きい右飛で三進。さらにフォードがレフトへ大きな犠飛を上げてまたしても1安打で1点。
さらに7回の決勝点は、一死からバルディリスがレフト前ポテンで二塁を奪うと9番投手渡辺への代打林が大きなライトフライで三進させて、二死三塁で赤星という相手を不安にさせる状況を作る。結果赤星の中前タイムリーを誘発した。もちろん、ファールで粘って、難しい低め直球をジャストミートした赤星をはじめ、打点をあげた選手は特に讃えられてしかるべき。でもその前段階でそれぞれが狙いを持って行動し、点が入る下地を作っている。
9安打で4点、フライアウトでの進塁が4つで、うち2つが犠飛。スコアブック上でもタイガースの強さが読み取れる。
そしてスコアではわからない強さも随所に見ることができた。それは1対1、力勝負の強さ。
1−0とリードしている4回ウラ、突き放す2点目となる新井の一発。そのスイングの力強いこと。Bs先発左腕山本が最悪ファールを取りに来たインハイ直球、これがやや真ん中に甘くなるところ、ポイントは相当差し込まれていたかに見えたが、右足に残した重心はそのままに、球の力を全部受け止めて、さらに下から上に向かって全身の筋力でひねり上げる。手応え十分。重心が乗り切った右足から飛び跳ねるように力一杯バットを振り戻しながら高く上がった打球を見れば、浜風にも乗ってレフトスタンドに吸い込まれた。相手のローズにもカブレラにも負けない豪快なスイング。これもなくちゃね、プロ野球!
同点の7回表、先発アッチソンから引き継いだ渡辺がアウト、ヒット、アウト、ヒットの二死一二塁で3番カブレラを迎える。さすがに前日2回を投げての連投、しかもいずれも競り合いの後半戦、腕の振りに本来のキレがない。カブレラも上手く追い込むが際どいところしぶとく選ばれて四球で満塁、ローズ。苦手なインハイをスライダーで狙うが、不安な気持ちが球に反映したかのように、ことごとくわずかのところでボールと判定されカウント1−3。でもナベのハートは強い。インハイスライダーを続けて2−3。そして最後はこの日たった1球だけだった「本来の直球」をど真ん中へ叩き込み、空振り三振!力勝負で4番をねじ伏せた。
先発アッチソンは4回まで完璧。ボールの力、制球とも申し分なし。先頭北川にソロHRを打たれた5回あたりから意図しない高めに球が行くようになり、6回は少しずつ少しずつ球が甘くなり、キレを失う。しかし逆転されてなお一死二三塁という場面では、良く踏ん張ったと思う。ここを1点ビハインドまで、しかも自力で終わらせたことが大きかった。
ただ、良い立ち上がりを見せても5,6回で崩れるというのがパターン化している点は、今後の役割分担を含めて検討しなきゃいけないかも知れない。
8回担当の久保田は足を絡められてピンチを招いた。一死二塁、大引は152km/h速球にバットを合わせ一二塁間、これを新井がダイビングキャッチ、ボールがミットからころころと出るが慌てず拾って、体全体を使ってベースカバーの久保田へトス、アウト!超ファインプレー!いやあこれ素晴らしかった。勝負を分けた。久保田も元気が出た。
最後は藤川が完璧。ハマちゃんへは直球のみで一邪飛。坂口へはフォークを挟んで3球三振、村松も直球のみで捕邪飛。3連投で登板がかさんできたが、日々調整ができている。でも今日は休ませて「連休」の試合展開にしたいね。雨も心配だけど。
集中して走り、集中して守り、集中して打つ。振り返れば、新井の存在感が色濃く出たナイスゲームだった。