2008.07.26 Saturday
その心は?半休状態の「エース構想の男」に、後半戦は中5日ペースの活躍を期待しているということかな。その期待に応えるような素晴らしい投球を見せた。
そう、これが安藤。自信なさそうな、いっぱいいっぱいに決めないとカウントさえ整えられないような、そんな今季ここまでの安藤はどこにもいなかった。同様に重箱の隅をつつかせるような窮屈な要求をする矢野の姿もなかった。直球、スライダー、シュート、フォーク、どれとして飛び抜けて素晴らしいボールがあったとは思わないが、それぞれが、速い、遅い、曲がる、落ちるといった必要十分な条件をクリアしていたこと、何より各打者に対しても、トータルでもまったく的を絞らせない矢野の配球が光った。
例えば対ウッズ。第1打席は、スライダー、直球、スライダー、直球(二ゴロ)。このバッテリーとしてはオーソドックスなアウトローの出し入れ。
最大のピンチ4回一死一三塁の第2打席は、直球、シュート、直球、フォーク(三ゴロ併殺)。細心の注意を払って、対角線ピッチでゲッツーを狙い取り。
6−0と楽なスコアになった7回の第3打席は直球、シュート、直球(空三振)。高めだけを使って「打ってみい」。
最後の打者となった第4打席は直球、スライダー、フォーク(三ゴロ)。高低を使った攻め。
各打者に同じように攻め方を読ませない組み立てをしていた。おそらく矢野はいつでもこういう組み立てをしたいのだと思う。だがそれができるかどうかは投手の技量にかかっている。投手によっては、たとえ苦労してトータルコーディネーションを施しても、1球の失投で台無しにしてしまう。矢野が頑ななリードをする時は、投手の技術力に不安を覚えている時か、逆に絶好調時の球児のように、もっとも信頼できる時か、いずれにせよ安全策として選択しているのだろう。
とにかく矢野も偉かったけれど、やっぱりそれもこれも安藤が本来の技術力と自信を回復したからこそ。本当に素晴らしい投球だった。
初回の速攻では、積極的な走塁、意図のある打球方向が2点を生んだ。赤星二塁内野安打。荒木ならグラブトスでもなんでもやってアウトにするかと思ったが、さすがに赤星の足が勝る。エンドランがかかった平野の打席はベース近くへの二ゴロ、荒木俊足と華麗なグラブトスで赤星を封殺、井端が一塁転送、これがややそれて平野はセーフ。アライバ決まらず。続く鳥谷が一二塁間真っ二つ、平野躊躇無く三塁へ、森野の送球が高投となって、平野は労せずしてホームイン。積極走塁がエラーを呼んだ。金本は二ゴロに倒れるが走者は三塁へ。ヒットを打てなかったことはもの足りないが、走者を進めることはそれよりも大事なこと。関本が、打てない球を見逃し、ファールで逃げながら打席をつくって、最後はセンター前へタイムリー。先発エース川上から、守備のミスをからめての2点先制は、不調ドラゴンズにとってあまりにも大きかった。
特に森野の悪送球はもちろんだが、「ファインプレーのし損ね」も高レベルなドラゴンズ守備陣にとってはエラーに感じる。ちょっと集中できていない感じ。
試合を決めた5回も上位のチョコマカが光った。赤星ショート左へのゴロで内野安打、平野は3球目狙い澄ました一塁と投手の間へのセーフティバント。こういうの好きだなぁ。最悪でも走者は進み、ほぼ高確率で自分も生きられる。そういう穴を見つけて、一発で決める。素晴らしい。
鳥谷一ゴロでそれぞれ進塁、二死二三塁、これも意図の感じられる打球だった。金本へのカウントが悪くなって、ベンチのサインで金本を歩かせる。
で、関本が満塁ホームランを打って試合が決まるのだが、この打席のまた素晴らしかったこと。最後の球を含めてヒットにできるような球はほとんどなかった。ボール球はいっさい振らない。そして追い込まれてからのファールは、少しでも甘くなれば絶対にヒットにするという雰囲気に満ちあふれていた。外よりのボールにはどっしり沈んだ下半身で対応する。最後は顔の近くに抜けてくるような、失投のインハイだったが、反応でレフトスタンドに放り込んだ。インサイドアウトの軌道、左サイドの壁がキープできているから、とっさの反応でも打球が切れないんだね、ホントびっくりした。
ただね、こういっちゃなんだけど、遅いよ。関本の資質、選球眼と対応力は、もう2,3年前から発揮されていた。少なくとも昨季には大ブレークしてなきゃいけなかったと思うもの。まあいいや、今季のセキは文句ない。しかも後半もっともっと良くなってくれるに違いないから。
最後、矢野の犠飛も含めソツのない攻撃が良かったね。安藤の完封ならずはご愛嬌、次だね次。ナイスゲーム!
そう、これが安藤。自信なさそうな、いっぱいいっぱいに決めないとカウントさえ整えられないような、そんな今季ここまでの安藤はどこにもいなかった。同様に重箱の隅をつつかせるような窮屈な要求をする矢野の姿もなかった。直球、スライダー、シュート、フォーク、どれとして飛び抜けて素晴らしいボールがあったとは思わないが、それぞれが、速い、遅い、曲がる、落ちるといった必要十分な条件をクリアしていたこと、何より各打者に対しても、トータルでもまったく的を絞らせない矢野の配球が光った。
例えば対ウッズ。第1打席は、スライダー、直球、スライダー、直球(二ゴロ)。このバッテリーとしてはオーソドックスなアウトローの出し入れ。
最大のピンチ4回一死一三塁の第2打席は、直球、シュート、直球、フォーク(三ゴロ併殺)。細心の注意を払って、対角線ピッチでゲッツーを狙い取り。
6−0と楽なスコアになった7回の第3打席は直球、シュート、直球(空三振)。高めだけを使って「打ってみい」。
最後の打者となった第4打席は直球、スライダー、フォーク(三ゴロ)。高低を使った攻め。
各打者に同じように攻め方を読ませない組み立てをしていた。おそらく矢野はいつでもこういう組み立てをしたいのだと思う。だがそれができるかどうかは投手の技量にかかっている。投手によっては、たとえ苦労してトータルコーディネーションを施しても、1球の失投で台無しにしてしまう。矢野が頑ななリードをする時は、投手の技術力に不安を覚えている時か、逆に絶好調時の球児のように、もっとも信頼できる時か、いずれにせよ安全策として選択しているのだろう。
とにかく矢野も偉かったけれど、やっぱりそれもこれも安藤が本来の技術力と自信を回復したからこそ。本当に素晴らしい投球だった。
初回の速攻では、積極的な走塁、意図のある打球方向が2点を生んだ。赤星二塁内野安打。荒木ならグラブトスでもなんでもやってアウトにするかと思ったが、さすがに赤星の足が勝る。エンドランがかかった平野の打席はベース近くへの二ゴロ、荒木俊足と華麗なグラブトスで赤星を封殺、井端が一塁転送、これがややそれて平野はセーフ。アライバ決まらず。続く鳥谷が一二塁間真っ二つ、平野躊躇無く三塁へ、森野の送球が高投となって、平野は労せずしてホームイン。積極走塁がエラーを呼んだ。金本は二ゴロに倒れるが走者は三塁へ。ヒットを打てなかったことはもの足りないが、走者を進めることはそれよりも大事なこと。関本が、打てない球を見逃し、ファールで逃げながら打席をつくって、最後はセンター前へタイムリー。先発エース川上から、守備のミスをからめての2点先制は、不調ドラゴンズにとってあまりにも大きかった。
特に森野の悪送球はもちろんだが、「ファインプレーのし損ね」も高レベルなドラゴンズ守備陣にとってはエラーに感じる。ちょっと集中できていない感じ。
試合を決めた5回も上位のチョコマカが光った。赤星ショート左へのゴロで内野安打、平野は3球目狙い澄ました一塁と投手の間へのセーフティバント。こういうの好きだなぁ。最悪でも走者は進み、ほぼ高確率で自分も生きられる。そういう穴を見つけて、一発で決める。素晴らしい。
鳥谷一ゴロでそれぞれ進塁、二死二三塁、これも意図の感じられる打球だった。金本へのカウントが悪くなって、ベンチのサインで金本を歩かせる。
で、関本が満塁ホームランを打って試合が決まるのだが、この打席のまた素晴らしかったこと。最後の球を含めてヒットにできるような球はほとんどなかった。ボール球はいっさい振らない。そして追い込まれてからのファールは、少しでも甘くなれば絶対にヒットにするという雰囲気に満ちあふれていた。外よりのボールにはどっしり沈んだ下半身で対応する。最後は顔の近くに抜けてくるような、失投のインハイだったが、反応でレフトスタンドに放り込んだ。インサイドアウトの軌道、左サイドの壁がキープできているから、とっさの反応でも打球が切れないんだね、ホントびっくりした。
ただね、こういっちゃなんだけど、遅いよ。関本の資質、選球眼と対応力は、もう2,3年前から発揮されていた。少なくとも昨季には大ブレークしてなきゃいけなかったと思うもの。まあいいや、今季のセキは文句ない。しかも後半もっともっと良くなってくれるに違いないから。
最後、矢野の犠飛も含めソツのない攻撃が良かったね。安藤の完封ならずはご愛嬌、次だね次。ナイスゲーム!