2008.10.06 Monday
7回担当アッチソンは、二死から連続安打と四球で満塁、さらには押し出し死球で2点差に追い上げられる1失点。ヒット2本は、ともにテンポ良く追い込んだ後、上手くミートされた。スワローズの打者は振りの強さではなくバットコントロールで勝負してくるので、内角直球で勝負する配球に持って行きたかったけれど、やはりアッチソンは悪コンディションが気になるタイプなのだろう。
藤川球児、またも2イニング。でも追加点の入った9回はずっと楽だったろうから良かった。アッチソンとは対照的に、悪コンディションの対処ノウハウがしっかりしているのに驚いた。もうただ速い球を投げるだけの男ではなく、いろんな球、いろんな投げ方を駆使して、状況に応じて抑える芸の引き出しの多さ。精神的コンディションの整え方にも格段の成長を見せている。
4回、鳥谷の先制2点タイムリーはスッキリしたなぁ。前日からずーっとチャンスでの1本が出てなかったからね。2回、一死三塁の好機で三振、でも鳥谷はそういう凹むネタがあった方が、次に攻撃的になれるから。初球高めに抜けてきた直球を上から叩きセンター頭を越えるライナー。青木が目測を誤るほど良く伸びた。とにかくこの1本は、完全膠着状況になってしまっていたチームをや柔らかくしたという点で大きな価値があった。
もちろん技ありの二塁打2本でチャンスメークした金本の働きも大きかった。
S先発川島亮も粘っていたが、この4回はムダな四球で自らのリズム、守備のリズムを悪くしてしまった。その後のエラーや内野安打の加点は、それにつきる。
「一昨日の今日」だからさすがに油断はなかったが、中継ぎに踏ん張られて追加点を取れぬイヤな試合展開の中で飛び出した9回表バルディリスの3ランHR。思わず大声を出してしまった。本来思い切りの良いスイングで、少々強引でも引っ張り込んでいた。それが外へ曲がるスライダーに弱みがあるとバレてからは、必勝法どおりに攻められて、自分の良ささえも見失いがちだった。それでも右方向へ打つ技術や、ボールの見極めについて努力を重ねていることは凡退する打席からも見て取れた。
今岡が戻り、新井が戻り、バルディリスが打席に立つ回数は激減していたが、回らないはずの1打席で、失投とはいえ曲がる球にタイミングを合わせて豪快に放り込んだのは意味がある。金本の一発とはまた違う、大きな意味が意味がある。
それは下柳や安藤の1勝とはまた違う石川の1勝(2勝目)にも言えることだ。しかも昼にGが勝って、「負ければ…」という大事な一戦で、ルーキーが6回3安打2失点の好投をしたのだから、褒めても褒めても褒めすぎということはない。
立ち上がり、雨のせいか、緊張のせいか、前二度の先発の時にはなかった変化球のブレが目立つ。
2回、畠山、福地に連続四球。田中が送って一死二三塁。7番梶本にカウント0−3と苦しくしたが、1−3としたあと前進守備のショート正面へのゴロで二死まで持ってきた。二死二三塁で8番当たっている川本。ベンチから久保コーチがマウンドへ。当然敬遠かと思ったら、矢野は座ってインコース厳しいところへ要求。ボール、ボール。こういう中途半端は危ないなぁ、なんて思っていたら、タイガースサイドの方はもっとずっと上の考えだった。要するに捕手でもある川本の読みを利用しながら、勝負しないと思わせながら実は勝負をしていた。満塁のプレッシャーで2回に石川に自滅されるくらいなら、ここで打たれた1〜2点の方がマシという大局観。さらにはここさえ乗り切れば、乗っていけるだろうという判断。3球目、予想もしていないストライクのカーブで1−2。勝負なのか?と思わせた4球目はインハイにボール。ああやっぱりまともな勝負はない、外スラが甘くなったら狙ってやれと思っている所にまったく頭にないインコースのシュートでストライク空振り。川本の頭を完全に混乱させた6球目、矢野にとっては初めから予定通りのスライダーで空振り三振。
ヒーローインタビューで矢野を持ち上げたが、それはおべんちゃらでもなんでもなく、この投球で生き返らせたことを石川も痛感していたからだろう。
ベンチの期待に応えて、良く投げた。素晴らしかった。
それにしても、勝負の神様の試練はものすごいね。大逆転負け、延長12回引き分け、雨の中と来たもんだ。とりあえず天下分け目の6連戦もあと3つ、何が来ても驚くもんか。歯を食いしばって、この試練を乗り越えよう。
藤川球児、またも2イニング。でも追加点の入った9回はずっと楽だったろうから良かった。アッチソンとは対照的に、悪コンディションの対処ノウハウがしっかりしているのに驚いた。もうただ速い球を投げるだけの男ではなく、いろんな球、いろんな投げ方を駆使して、状況に応じて抑える芸の引き出しの多さ。精神的コンディションの整え方にも格段の成長を見せている。
4回、鳥谷の先制2点タイムリーはスッキリしたなぁ。前日からずーっとチャンスでの1本が出てなかったからね。2回、一死三塁の好機で三振、でも鳥谷はそういう凹むネタがあった方が、次に攻撃的になれるから。初球高めに抜けてきた直球を上から叩きセンター頭を越えるライナー。青木が目測を誤るほど良く伸びた。とにかくこの1本は、完全膠着状況になってしまっていたチームをや柔らかくしたという点で大きな価値があった。
もちろん技ありの二塁打2本でチャンスメークした金本の働きも大きかった。
S先発川島亮も粘っていたが、この4回はムダな四球で自らのリズム、守備のリズムを悪くしてしまった。その後のエラーや内野安打の加点は、それにつきる。
「一昨日の今日」だからさすがに油断はなかったが、中継ぎに踏ん張られて追加点を取れぬイヤな試合展開の中で飛び出した9回表バルディリスの3ランHR。思わず大声を出してしまった。本来思い切りの良いスイングで、少々強引でも引っ張り込んでいた。それが外へ曲がるスライダーに弱みがあるとバレてからは、必勝法どおりに攻められて、自分の良ささえも見失いがちだった。それでも右方向へ打つ技術や、ボールの見極めについて努力を重ねていることは凡退する打席からも見て取れた。
今岡が戻り、新井が戻り、バルディリスが打席に立つ回数は激減していたが、回らないはずの1打席で、失投とはいえ曲がる球にタイミングを合わせて豪快に放り込んだのは意味がある。金本の一発とはまた違う、大きな意味が意味がある。
それは下柳や安藤の1勝とはまた違う石川の1勝(2勝目)にも言えることだ。しかも昼にGが勝って、「負ければ…」という大事な一戦で、ルーキーが6回3安打2失点の好投をしたのだから、褒めても褒めても褒めすぎということはない。
立ち上がり、雨のせいか、緊張のせいか、前二度の先発の時にはなかった変化球のブレが目立つ。
2回、畠山、福地に連続四球。田中が送って一死二三塁。7番梶本にカウント0−3と苦しくしたが、1−3としたあと前進守備のショート正面へのゴロで二死まで持ってきた。二死二三塁で8番当たっている川本。ベンチから久保コーチがマウンドへ。当然敬遠かと思ったら、矢野は座ってインコース厳しいところへ要求。ボール、ボール。こういう中途半端は危ないなぁ、なんて思っていたら、タイガースサイドの方はもっとずっと上の考えだった。要するに捕手でもある川本の読みを利用しながら、勝負しないと思わせながら実は勝負をしていた。満塁のプレッシャーで2回に石川に自滅されるくらいなら、ここで打たれた1〜2点の方がマシという大局観。さらにはここさえ乗り切れば、乗っていけるだろうという判断。3球目、予想もしていないストライクのカーブで1−2。勝負なのか?と思わせた4球目はインハイにボール。ああやっぱりまともな勝負はない、外スラが甘くなったら狙ってやれと思っている所にまったく頭にないインコースのシュートでストライク空振り。川本の頭を完全に混乱させた6球目、矢野にとっては初めから予定通りのスライダーで空振り三振。
ヒーローインタビューで矢野を持ち上げたが、それはおべんちゃらでもなんでもなく、この投球で生き返らせたことを石川も痛感していたからだろう。
ベンチの期待に応えて、良く投げた。素晴らしかった。
それにしても、勝負の神様の試練はものすごいね。大逆転負け、延長12回引き分け、雨の中と来たもんだ。とりあえず天下分け目の6連戦もあと3つ、何が来ても驚くもんか。歯を食いしばって、この試練を乗り越えよう。