自称阪神タイガース評論家（跡地）

◇オープン戦　ソフトバンク−阪神（１８時、ヤフードーム、２３１４３人）
阪　神　１００　０００　０００−１
ソフト　０００　０００　４０×−４
【阪神】久保　藤田　●下柳（０勝１敗）　阿部
【ソフトバンク】ホールトン　○神内（１勝０敗）　水田　篠原　Ｓ摂津（３セーブ）

◇オープン戦　ソフトバンク−阪神（１８時、ヤフードーム、２５２２７人）
阪　神　２０１　０００　０００−３
ソフト　１０１　１１１　００×−５
【阪神】●金村暁（０勝１敗）　ウィリアムス　江草　アッチソン
【ソフトバンク】○ロー（１勝０敗）　柳瀬　三瀬　久米　Ｓファルケンボーグ（２セーブ）
[本塁打] 林１号（神）　アギーラ１号（ソ）

ってことで、何がどうなっているのかを整理しておくと、一言で表すなら「とんでもない」ってこと（笑）。つい２〜３週間前に大阪のラジオ局で「不安？不安…不安…何かありましたっけ？」と言って来た私が言うのもなんだけど、安心材料が一つもない状況になっちゃった。ヘンだなぁ…（笑）。

　「激戦先発ローテ」は、絶対の３本柱が、安藤連続大量失点＆打球で打撲（軽傷）、ようやく下柳初登板も１回４失点、岩田ＷＢＣ疲れ要先発調整でグラグラ。上げているのは久保、福原、能見くらいで、数多いた若手たちはイマイチだったり負傷だったり。たいして良い投球ができていない金村曉が「他とのかねあいでローテに入ってくる」と評価される始末。
　しっかしギュウギュウ詰めのローテ争いから、あっという間にスッカスカ。あれだな、とにかくタイガースってのは、常に耳目を集めてないと、すぐにヘナヘナになっちゃうんだな、せめて関西だけでも。０２年のサッカーＷ杯の時とか、去年の五輪とか、国民的大関心事があるとすぐ拗ねちゃうんだな。よしよし良い子良い子、ちゃんと見ててやるからしっかりしい（笑）。

　その間のオープン戦では、野手たちも寒い内容。打席で雰囲気を出しているのは鳥谷くらいなもん。まあ金本、新井がいなかったってのはあるが、それにしても、メンチも林もサッパリだし、桜井は良くなっているけどなんだか豪快さがないし…。
　ま、なんぼオープン戦で打っても、なあんにもならないんだけどね。「あのオープン戦の絶好調はなんだったんだ？」は良くあることだから、良いけどね。しかし不安か安心かと聞かれれば、そりゃ不安だわな。

　さらにどうやら矢野が開幕に間に合わないらしい。これまたチームを動揺させるに十分な出来事だ。なんつったって野口はもういないし、その次の狩野、岡崎、清水は今もってどんぐりの背比べ中。自分のことでさえ不安いっぱいの投手陣にしてみれば、頼りないことこの上なしだろう。

　と、不安な気持ちでつらつら書いていたら、なんだかちょっと楽しくなってきた。きっと一種の脳内麻薬の分泌でハイになってきたにちがいない（笑）。

　「どうすんのよ、コレ」という状況で、人は本当の開き直りができる。スタメンマスクは矢野だけど、週に１回経験を積ませてもらう…なーんて状況では、次世代捕手は育たない。「ああどうしよう、オレしかいないのか」という立場で、どん底に落ち込むような大失敗をして、「それでもオレがやらなきゃチームは連敗だ」と開き直ってこそ正捕手の自覚が生まれる。

　こりゃ打てんし、ベテランの体調も不安だし、どうしたもんか…。真弓監督もこりゃヤバイという気持ちでスタートするだろう。この戦力で勝つためには、知恵と勇気が必要だなと思っているだろう。チームに入って、一人一人との距離が近づきすぎたために見失っていた、「外から見続けていたタイガース」を再認識して、いきなり真弓カラーが出てくるかもしれない。

　それにさ、去年みたいな「好スタート→失速」だったら、その前２年のような「つまづき→猛追」の方がずっと気分良いしね。「命拾いしやがったな、あと５試合あればうちが優勝だったんだけどな」って強がってね。いやいや、何言っちゃってんの、優勝するのよ、優勝。まったくまだ何も始まってないのに、や〜ね〜（笑）。