2009.08.08 Saturday
◇8月7日(金)広島−阪神12回戦(阪神7勝5敗、18時1分、マツダスタジアム、31333人)
阪 神 010 200 001―4
広 島 000 000 000―0
【阪神】○能見(6勝7敗) 藤川
【広島】●斉藤(6勝8敗) 長谷川 小松
投げてはエースの風格さえ感じさせる能見が好投。打つ方も4番5番がそろって3安打の大活躍で先制、中押し、ダメ押しの理想的加点。完璧な試合運びだった。
ジャイアンツ相手に好投を続けたのだから、得意としているカープならば抑えて当たり前。「途中までノーヒット」も「快調な時短投球」も当たり前。多少のピンチも狙い通りの三振やゲッツーで切り抜ける。打者にフォローの強風もなんのその、能見の涼しい顔にまったく変化はなかった。
新奪三振王能見を苦手とするカープの対策は、追い込まれると苦しいからカウント球狙いだったけれど、初球からいとも簡単に難しい球でストライクを取られちゃうから、かえって打者は「2ストライクアウト」のような感覚になっていた。少なくとも対カープで言えば、能見は「恐れられる投手」であるわけだ。
8回無失点でラストを藤川に譲ったのは、暑い時期だし、攻撃時の全力疾走もあったし、次への備えという配慮であろうし、十分理解できる。
大和の守備は良いね。何が良いって、ぜんぜんすごく良く見えないところが良い(笑)。たぶんもっと見れば見るほど実感できると思うけど、いつでもイージーゴロに見えるのは、ポジショニング、打球への反応、足の運びが良くて早く打球に追いつけるから。重心移動がスムーズだから、無理な体勢からのスローイングができる。地味で良いよ(笑)。
9回の「要らないダメ押し点」(by岡田前監督 理由:球児にセーブがつかなくなるから)は、能見への代打葛城が四球、代走水田二盗成功(少なくとも良いスライディングしていたように見えた)、平野が上手く送って一死三塁として、大和の初球にスクイズ。これが大和のプロ初打点。タイガースのスクイズ成功はいったいいつ以来?あんまり記憶にないなぁ。
しかしこの1点は大きいよ。脇役だけで、ノーヒットの1点を取る練習ができたんだからね。しかも実戦、セーブシチュエーションの接戦でだからね。必ず後に繋がってくるよ。
最近好調の上位1〜3番はわずかに1出塁。かわりに4番金本がチャンスメークし、新井、ブラゼル、桜井と繋がる強いスイングの5〜7番で好機をものにしていくというスタイルが機能した。そこそこ打ってくれてりゃ、平野大和鳥谷金本新井ブラゼル桜井と「ほぼジグザグ」の不気味な打線だと思う。けっこう下が分厚い感じなので、個人的には鳥谷大和金本新井ブラゼル桜井狩野平野っていう並びの方が好きなんだけど、まあいいや(笑)。
2回の先制は、金本一二塁間コースヒットの後、新井が初球直球レフト線二塁打。かなり見慣れてきた(笑)。まあC先発斉藤の制球もたいがい甘かったが、初球甘いのを見逃して2球目のボールを空振りというドツボからはようよう這い出て、積極性がみなぎっている。無死二三塁、ブラゼル追い込まれて泳がされながらも左へ犠飛を上げて1点先制。2ストライク取られると、両足がべたっと地に着くのが良いね。
4回は一死後金本が右越え二塁打、さらに三盗。盗めたということなんだろうけどちょっと危なかった(笑)。新井はフルカウントから逃げ落ちるチェンジアップに完全に体勢を崩されながらも下半身を粘らせてミート、下がどしっとしているからバットは思いの外走って打球はセンターオーバー、やっぱりパワーあるわなあ。これで2点目。ブラゼル倒れて二死二塁から、桜井の左前クリーンヒットで新井躊躇なくホームイン。3点目。
私がこの試合の中で一番好きだったシーンはこの後。二死一塁に桜井が残る。狩野はファーストストライクを果敢にライトヒッティング、鋭いゴロが一二塁間を抜ける。二死ということもあるが、一走桜井は好スタートから迷うことなく一気に三塁を狙う、俊足のライト天谷猛チャージから三塁へダイレクト送球、これを見て全力疾走の狩野は二塁へ向かってオールセーフ!これだよね、これ。いつもやられてばっかりのやつ(笑)。そしてこの奮い立つような走塁に対して、二死二三塁、当然打席に向かった能見の行動が最高だったのだ。この好走塁、好プレーをやる気のない三振で終わらせてしまうわけにはいかないと自然に感じた能見、初球スライダーをフルスイング。タイミング合わずファールになったが、バランスを崩して尻餅をつくほど気迫のこもった振りだった。この振りを見せて、野手の足を一歩下げておいて、2球目にセーフティーバントを試みる。惜しくもファール。努力虚しく三振で二者残塁に終わったけれど、どの状況においてもベストを尽くすという姿勢が投打噛み合った試合展開を作り出すのだと感じたシーンだった。
ジャイアンツ相手に好投を続けたのだから、得意としているカープならば抑えて当たり前。「途中までノーヒット」も「快調な時短投球」も当たり前。多少のピンチも狙い通りの三振やゲッツーで切り抜ける。打者にフォローの強風もなんのその、能見の涼しい顔にまったく変化はなかった。
新奪三振王能見を苦手とするカープの対策は、追い込まれると苦しいからカウント球狙いだったけれど、初球からいとも簡単に難しい球でストライクを取られちゃうから、かえって打者は「2ストライクアウト」のような感覚になっていた。少なくとも対カープで言えば、能見は「恐れられる投手」であるわけだ。
8回無失点でラストを藤川に譲ったのは、暑い時期だし、攻撃時の全力疾走もあったし、次への備えという配慮であろうし、十分理解できる。
大和の守備は良いね。何が良いって、ぜんぜんすごく良く見えないところが良い(笑)。たぶんもっと見れば見るほど実感できると思うけど、いつでもイージーゴロに見えるのは、ポジショニング、打球への反応、足の運びが良くて早く打球に追いつけるから。重心移動がスムーズだから、無理な体勢からのスローイングができる。地味で良いよ(笑)。
9回の「要らないダメ押し点」(by岡田前監督 理由:球児にセーブがつかなくなるから)は、能見への代打葛城が四球、代走水田二盗成功(少なくとも良いスライディングしていたように見えた)、平野が上手く送って一死三塁として、大和の初球にスクイズ。これが大和のプロ初打点。タイガースのスクイズ成功はいったいいつ以来?あんまり記憶にないなぁ。
しかしこの1点は大きいよ。脇役だけで、ノーヒットの1点を取る練習ができたんだからね。しかも実戦、セーブシチュエーションの接戦でだからね。必ず後に繋がってくるよ。
最近好調の上位1〜3番はわずかに1出塁。かわりに4番金本がチャンスメークし、新井、ブラゼル、桜井と繋がる強いスイングの5〜7番で好機をものにしていくというスタイルが機能した。そこそこ打ってくれてりゃ、平野大和鳥谷金本新井ブラゼル桜井と「ほぼジグザグ」の不気味な打線だと思う。けっこう下が分厚い感じなので、個人的には鳥谷大和金本新井ブラゼル桜井狩野平野っていう並びの方が好きなんだけど、まあいいや(笑)。
2回の先制は、金本一二塁間コースヒットの後、新井が初球直球レフト線二塁打。かなり見慣れてきた(笑)。まあC先発斉藤の制球もたいがい甘かったが、初球甘いのを見逃して2球目のボールを空振りというドツボからはようよう這い出て、積極性がみなぎっている。無死二三塁、ブラゼル追い込まれて泳がされながらも左へ犠飛を上げて1点先制。2ストライク取られると、両足がべたっと地に着くのが良いね。
4回は一死後金本が右越え二塁打、さらに三盗。盗めたということなんだろうけどちょっと危なかった(笑)。新井はフルカウントから逃げ落ちるチェンジアップに完全に体勢を崩されながらも下半身を粘らせてミート、下がどしっとしているからバットは思いの外走って打球はセンターオーバー、やっぱりパワーあるわなあ。これで2点目。ブラゼル倒れて二死二塁から、桜井の左前クリーンヒットで新井躊躇なくホームイン。3点目。
私がこの試合の中で一番好きだったシーンはこの後。二死一塁に桜井が残る。狩野はファーストストライクを果敢にライトヒッティング、鋭いゴロが一二塁間を抜ける。二死ということもあるが、一走桜井は好スタートから迷うことなく一気に三塁を狙う、俊足のライト天谷猛チャージから三塁へダイレクト送球、これを見て全力疾走の狩野は二塁へ向かってオールセーフ!これだよね、これ。いつもやられてばっかりのやつ(笑)。そしてこの奮い立つような走塁に対して、二死二三塁、当然打席に向かった能見の行動が最高だったのだ。この好走塁、好プレーをやる気のない三振で終わらせてしまうわけにはいかないと自然に感じた能見、初球スライダーをフルスイング。タイミング合わずファールになったが、バランスを崩して尻餅をつくほど気迫のこもった振りだった。この振りを見せて、野手の足を一歩下げておいて、2球目にセーフティーバントを試みる。惜しくもファール。努力虚しく三振で二者残塁に終わったけれど、どの状況においてもベストを尽くすという姿勢が投打噛み合った試合展開を作り出すのだと感じたシーンだった。