自称阪神タイガース評論家（跡地）

ここで初球を強振し右前へクリーンヒット。初安打おめでとう。３位争いという、チームとしても、個人としても力を伸ばすことができる状況で使ってもらえる。強運を持っているよ。首脳陣には積極的活用を望む。

◇８月１２日（土）阪神−横浜２０回戦（阪神１３勝７敗、１８時４８分、甲子園、４６８１１人）
横　浜　００３　００１　０００―４
阪　神　０００　１１０　０００―２
【横浜】○ランドルフ（３勝１敗）　真田　Ｓ山口（16セーブ）
【阪神】●福原（３勝10敗）　筒井　江草　金村暁　渡辺

　７回ウラなあ。平野もふだんはクンニャクンニャしてるのに、送りバントのサインの時だけカチンってなっちゃうんだもんなあ。で、その後の鳥谷の、この日ランドルフから打った一番最高の打球、糸を引くようなセンター前ヒットを、ショート藤田に地上スレスレ横っ飛びダイレクトキャッチされてゲッツーだもんなあ。
　苦しみながら、逆転勝ちしても全然おかしくない試合だったけど、ちょっとずつちょっとずつ狂っていたね。

　５回ウラ、２点ビハインド一死一三塁、金本の当たりはセンターへの大飛球、下園ジャンプしたが捕球できずフェンスダイレクト。三走生還し１点差、しかし一走鳥谷は本塁で憤死。コーチャーの判断も疑問ではあるが、鳥谷の待つ位置、判断のタイミングがどうだったのか。下が緩かったというのもあるかも知れないが、あの飛距離と追い方なら、もっと飛び出して待っていて良かったんじゃないだろうか。たとえジャンピングキャッチされたとしても、二塁ベース上、二塁ベース回った先からでも帰れたんじゃないだろうか。ほんのちょっと判断が早ければ…悔やまれるねぇ。帰ってきて欲しい打球であり、アウトにしたくない走者。４番の一撃で「最悪の流れ」が急転回する場面だったから、あそこでタメ息に包まれたのが辛かった。

　久々登板の江草。５回はスイスイ、６回は２安打と死球で満塁となったところで交代。先発させるのかと思ってたのに。まあ「リハビリ中」なのだから、欲をかかずに１回で気持ち良く終わらせておくんだったね。でなきゃ、荒療治で二死満塁も続投。「打たれるワケないやろ。真ん中放ってこい！」ってね。


　福原よ、謝るな。周囲になんと思われようと、ファンになんと言われようと、謝るんじゃない。自分が出した結果だろ。戦った結果なんだろ。ならば目の前で起きたことをすべて受け入れるしかないじゃないか。謝ったところで、この現実は何も変わらない。周囲やファンの印象が変わったところで、現実は何も変わらない。責任を自覚することは必要だが、戦っている最中ならば謝罪は必要ない。
　他の投手に比べて力が上だから、首脳陣の責任において先発を任されているんだ。経験も技術も持っていることはみんなが知っているんだ。後は福原自身が、結果を受け入れる覚悟をするだけ。覚悟の１球を繰り返し繰り返し投じ続けるだけ。
　立てなくなる可能性があることを赤星は知っていたはずだ。福原が己の内面と戦いながらもボールを重ねている時、赤星は「福原頑張れ、福原頑張れ」と、遠く離れたグラウンドの端から、ずっと念を送っていたに違いない。人生を賭して戦う同い年の福原のために、なんとしてでも捕ってやる、ダイビングを決意した瞬間、そういう気持ちは必ずあったと思う。
　だから福原よ謝るな。現実を見て、受け入れて、戦い続けろ。それしかないじゃないか。

　失った点、試合、人は痛い。痛いけれど、もう過去のことはどうすることもできない。今日の試合、必死で一つ。それだけ。