自称阪神タイガース評論家（跡地）

阪神−ヤクルト２回戦（１勝１敗、１４時、甲子園、４６３０５人）
ヤクル　０００　０００　１００―１
阪　神　５００　０００　００×―５
【ヤクルト】●由規（１勝１敗）　加藤
【阪神】○上園（１勝０敗）　筒井　久保田　藤川
[本塁打]城島３号（神）

　不安定なローテ投手の中で、もっとも内容の良い投球をしていた上園が今季初勝利。ヒーローインタビューで城島が言っていたように、どこが良いのかよくわからないのに抑えてしまうのが上園の仕様。
　立ち上がり不運な当たりなどもあった二死満塁をなんとかしのぎ、３回エラー絡みのピンチも切り抜け、４回先頭打者四球も併殺で助かり…と、この日も不思議なイニングを重ねた。基本まっすぐとフォークの組み合わせながら、それぞれの高さが適当にばらけて的を絞らせなかったとか、適当に荒れていたのが良かったとか、そういう感じなのだろうか。ただ言えることは、なんの根拠があるのかはわからないながら、「オマエなど怖くもなんともないわ」と言わんばかりのマウンドでの態度。名だたる打者も、「なんでだっけ？」と思っているうちに飲まれてしまうんじゃないかな（笑）。
　恐れないから自分のペース、自分の間合いができる。上園はタイガースに珍しいファイタータイプ。

　攻撃陣はまさに初回だけ。マートンのボテボテに始まり、コースヒットを重ねて、城島が失投を満塁ＨＲで仕留めた。ハッキリ言ってツイてた。それだけ。連敗ストップ、スコアは快勝、満塁ホームランも出て、先発上園から筒井、久保田、球児のリレーで締めた…というのに、どうにもスッキリ感が足りないのは、すべては２回以後の何もなかった攻撃のせい。
　本来万能型の選手もいるのに、自分の得意な間合いを保って、必殺パンチで一発ＫＯ狙い、ボクサースタイルにこだわってしまっているように思う。そうならそうで相手の特徴をとらえてカウンターを当てなきゃいけないのに、相手関係なく自分のパンチだけ繰り出すような。自分からにじにじと仕掛けて、相手の良さを潰すようなファイタースタイルが必要だ。相手投手が繰り出すジャブに、どういうカウンターを当てるか。そこから自分の間合いを作り、崩れたところで自分得意のパンチを決める。そんな感じでお願いしたい。