自称阪神タイガース評論家（跡地）

　なでしこからタイガースへ話題を変えるというのは、今やド変態級のＭプレイ。だけどやる（笑）。

　「若手を使え」「主力がやってくれないと」問題が最悪の方向に向かっているような気がする。私の感想は「アホか」につきる。んなもん正解は「どっちもガンバレ」以外にないというのに、最悪なやり方のせいで、「どっちかｖｓどっちか」になってしまう。一丸にならなきゃ勝てるわけないのに…まあこれこそが暗黒の正体なのだろう。

　特に集団の方針が「極端から極端」に振れるというのは良いもんじゃない。ダメな集団の特徴その２だ（ちなみにその１は「チャレンジしない理由を見つけることしかチャレンジしない」）。極端ｖｓ極端の図式になると、ホレお前の言うとおりにやったけどダメやんか、お前だってダメやんかという、底辺での足の引っ張り合いが行われる。

　そもそも「ベテラン優先？若手優先？」という設問自体がナンセンスで、勝負の世界に「優先」という保護政策的な考え方は必要ないのだ。必要なのは、「自然淘汰」とか「自然治癒力」という、大自然のメカニズム導入なのだ。
　弱いヤツは食われ、強いヤツは残る。生存の危機で進化をとげ、変化に対応した者が生き延びる。その自然界の掟が、いかにチーム内で働くようにするか。それが必要なことだ。

　自然界は広く、限りない種があるが、阪神タイガースという世界はせまく、選手の人数にも限りがある。そこに自然のメカニズムを取り入れるのはムリがあるので、「神様役」が必要になる。球団経営者や現場首脳陣が「神様」となって、自然淘汰の競争を作り出す。いかにフェアな条件を作り出すか、いかに高いレベルで競争できるかという環境を作るのが「神様」の仕事だ。しかし「神様」の能力が低いと、「保護政策」を採ってしまい、結果、大自然のメカニズムとはほど遠い状況ができてしまったり、虚弱な芽しか出てこなくなったりしてしまう。

　具体的に「神様」の仕事とは、競争を激化させるために「スキあらば使う」ことにつきる。スキを見逃さずに、使われていない者を使うことで競争は起きる。
　今年の和田タイガースはそれができる好機にめぐまれていたにも関わらず「保護政策」に終始している。おそらく今度は様々な外圧から、若手を使えという逆の「保護政策」に振れていくのだろう。
　しかもこうなってしまうと、保護政策のそれぞれに「失敗しろ」と心の中で思っている人々がたくさんいる状態だろう。

　ま、そんなワケで、「神様」が不自然な力を使うことほど最悪なものはない。