2012.08.14 Tuesday
高校野球の甲子園、満員だって!なんかわかるような気がするなぁ(笑)。
お盆休みの甲子園 今大会初の満員通知(スポニチ)
さて、その甲子園で珍しいプレーがあったそうだ。ニュースなどでも取り上げられていたけど、「おもろいルール」の話としてなぞっておく。
こんなプレー。一死一三塁で打球はレフト前にクリーンヒット!と思ったらショートがこれをジャンプして好捕、一塁走者は大きく飛び出していたので、一塁にゆっくり転送して、戻りきれずダブルプレー!チェンジ!大ピンチを切り抜けた…と思ったら、なんと1点が記録されている…。
まず間違った走塁をした選手をアウトにするプレーはフォースプレーではなく、アピールプレーだということ。審判は事実関係を見ておかなきゃいけないが、守備側から「間違った走塁をした」とアピールされるまでは、黙っていなきゃいけない、教えてはいけないというのがルール。
で、3アウト目がフォースアウト(打者走者が一塁アウト含む)やフライアウトでない場合は、アウトより先にホームインすれば得点になる。今回のケースでは一走だけじゃなく三走も打球につられて飛び出し、そのままホームまで駆け抜けていて、一塁でアピールアウトが成立する前にホームインしていた。
もし守備側が、三塁走者も間違った走塁をしたとアピールして三塁ベースにタッチしたら、それをちゃんと見ていたであろう審判は三塁走者にむかって4アウト目を宣告し、「3アウト目の置き換え」というルールに従って、さっきの一塁でのアウトを取り消して、三走のアウトが3アウト目になる。
守備側の選手がそのアピールをしないで、全員ファールラインを踏み越してしまった瞬間、アピール権が消滅し、1点が正式に認められてしまう。
実はこれドカベンでは有名な「ルールブックの盲点」というプレー。いや別にルールブックは悪くなくて、盲点になりがちなルールってだけの話なのだけれど。いかにもフォースアウトに似ているから、そんな扱いになってしまって、ごく希にこんなことが起きる。
事実は一つなんだから、審判が全部教えてあげれば良さそうなものだが、「だまし合いも勝負の内、ぼーっとしてる方が悪い」「相手が気づいてないんだから当局は黙ってろ」という考え方が根底にあるのだろうかね。
済々黌はこのルールを知っていたということ。野球って面白いね。
・アピールあれば…済々黌 3点目は珍しいプレー(スポニチ)
・ルールブックの盲点の1点(ウィキペディア)