2012.11.05 Monday
福良ヘッドコーチはバファローズのヘッドコーチに。清水守備走塁コーチはマリーンズ行きが濃厚で、吉井投手コーチも「監督と全然合わなくて…」とやめる。一年生の栗山監督を支え、ともに優勝を喜んだはずの主要なコーチが一気に抜けていくのは異常に見えるけれど、その感覚がすでに「阪神ぬるま湯病」なのかな?ま、どっちにしても外から見ている感じと実際の中の様子は全然違うんだね。
元レイズのブルックス・コンラッド内野手(32)と1年契約で大筋合意(デイリー)。
スイッチヒッターで、一二三塁を守る…という話。私はよく知らないが、チャンスが欲しくてあちこち守るが、実際はどこもまともに守れないという説もあるようで。推定年俸は100万ドル(約8000万円)というのも中途半端だが、きっとこの選手が来季の開幕戦では4番を打っているのだろう。
まあ期待できそうになかったマートンが安打記録樹立なんてこともあったばかりだから、まずは温かく見守ろうとは思うけど、紅白戦で一二三がホームラン!とか、中谷が三塁を練習!とかに比べると基本的に萎える。
今日の最後は秋の夜長にちょうどよい本の紹介。これも面白かった。
「ああ! 懐かしのプロ野球黄金時代 (河出文庫)」
直木賞作家、山口瞳(1926−1995)が書いた単行本未収録の野球コラム、対談を収録した文庫本。3部構成で、第1部が「日本シリーズを読む」。これは1963(昭和38)年の読売vs西鉄の日本シリーズに関するリアルタイムのコラム(報知新聞に掲載)。ちなみにこの前の年とこの後の年は阪神が優勝してる。
第2部は「昭和三十九年のプレイボール」と題されていて、阪神が優勝した1964年のペナントレースについて書かれた長めのコラムを集めたもの(やはり報知新聞に長期連載された)。
第3部は「プロ野球直言」で4本の対談・座談会が収録されている。
プロ野球の歴史書としても読みどころ満載なのだが、阪神が強くて、しかもダメになる源流が現れる時期ということで、なんというか歴史上の出来事であるにもかかわらず、思わず「今と変わらんやん」とつぶやいてしまう面白さがある。
特に1977年に虫明亜呂無、後藤明生、東海林さだお、深田祐介、山藤章二とで行われた座談会の様子「文壇長屋のプロ野球談義」にある阪神タイガース論、阪神ファン論は、もうその後の暗黒時代、現代にも繋がっていくダメ虎でも深く深く愛してしまう「究極の謎」の源流を見た気がする(笑)。
「昭和三十九年のプレイボール」の中では、[私は阪神ファンではないが「阪神ファンのファン」である。阪神ファンに悪人はいないような気がする。]とある。なぜこの言葉が出てくるのか。自分とは何かを知るためにも読んでみてはいかが?(笑)